「通信制高校の学費はどのくらいかかるんだろう?」
「公立と私立で、学費の差はどれくらいあるの?」
「少しでも安く抑えるコツはないのかな?」
「うちの世帯は就学支援金でどれくらい安くなるのかな?」
この記事では、私立通信制高校172校を対象に弊社が独自に行った調査結果をもとに、通信制高校にかかる平均的な学費について詳しく紹介します。さらに、公立と私立の学費の違いについても解説し、学費負担を軽減するための就学支援金制度や各都道府県が提供している返還不要の補助金制度についても余すことなくお伝えします。
通信制高校にかかる費用は、学校の種類や各家庭の状況によって異なるため、正確な情報を把握することが大切です。本記事では、入学金はいくらなのか、授業料以外にどんな費用がかかるのかなどについて、最新の情報を法律と私立・公立の学校種別に分けて説明します。
不登校で通信制高校を選ぶ注意点
不登校生徒数は毎年過去最高を更新し、その不登校の子どもの受け皿になっている通信制高校。自由度が高いからこそ合った学校も見つけやすく、通信制高校に入ることは、再登校のきっかけにもなりやすいです。
ただし注意して欲しいことがあります。それが
「心のエネルギーが少ない状態のときに学校見学に行くと、最初に行った高校に決めてしまいがち」ということ。
これだと、複数校から検討できていないので、「入学したけど、やっぱり合わなかった…」というケースが少なくないのが現状です。
この失敗を避けるには、不登校の子どもを支える親が、先に複数の選択肢を持っておくことが重要。
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各校の特徴や違いを把握しやすくなり、子どもに合った学校を見つけやすくなります。パンフレットがあることで、視覚的にも検討しやすく「この学校は違うな」見極めがしやすくなります。
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通信制高校の学費のしくみ
通信制高校の授業料は、1単位あたりの金額が336円から700円程度です。一方、私立の通信制高校の場合は1単位あたり6,000円から12,000円程度になります。授業料は、生徒が履修する単位数によって決まるため、履修する単位数が多ければ授業料は高くなり、少なければ安くなります。
卒業に必要な単位数は最低74単位です。3年間で卒業を目指す場合、1年間に平均して約25単位を履修することになります。
ただし、履修する単位数は生徒の状況や学校の制度によって変更できるため、授業料の金額も生徒ごとに違う場合があります。そのため、同じ学年の生徒でも、支払う授業料に差が出ることがあります。
就学支援金の支給額
通信制高校や高等専修学校では、国からの「修学支援金」によって授業料の一部が補助されます。公立の通信制高校の場合、1単位につき4,812円が就学支援金として支給されます。たとえば、1年間で25単位を履修した場合、約12万3,000円の支援金が受け取れます。卒業に必要な74単位を履修する場合は、合計で356,088円の支援金が支給される計算になります。
高等専修学校については、私立の全日制高校と同じように、年間118,800円の修学支援金が支給されます。また、保護者の収入状況によっては、支給額が1.5倍から最大2.5倍まで増額されることもあります。このように、家庭の経済状況に合わせて支援が受けられる制度があり、学費の負担を軽減する仕組みになっています。
その他都道府県別の補助金、各種制度についてはこちらをチェック!
【独自調査】公立と私立の通信制高校の学費平均
当メディアを運営する株式会社GoodWeatherが独自で調べた公立、私立、サポート校それぞれの学費の平均をご紹介します。
公立 | 私立 | サポート校 | |
---|---|---|---|
費用 | 500円 | 2〜5万円 | 5〜10万円 |
授業料 | 年間1〜3万円程度 ※1単位336円〜700円 | 年間18万円〜 ※1単位6000円〜12,000円 | 学校によって大きく異なる |
初年度平均費用(独自調査) | 年間2〜5万円程度 | 420,426円 | 908,972円 |
私立通信制高校の学費の平均
独自の調査の結果、私立通信制高校の平均学費は420,426円ということが分かりました。
学費は2021年12月の段階で資料請求に掲載又は、ホームページに掲載されている初年度の学費を元に集計しています。
学費に含めているものは、授業料、入学金、教科書代、施設・設備費、教育関連諸費を含みます。そのた隠れ学費(資料に記載のないもの等)は含みません。
今回集計した学費は各学校の一番安いコースを集計しています。
私立の通信制高校の学費一覧をチェックする
学校名 | 学費 |
クラーク記念国際高等学校 (本校のみの場合) | 171,800 |
大橋学園高等学校 | 175,000 |
英心高等学校 | 179,900 |
第一薬科大学付属高等学校 | 209,000 |
徳風高等学校 | 211,000 |
鴨川令徳高等学校 | 217,000 |
東奥学園高等学校 | 217,500 |
明豊高等学校 | 220,000 |
聖光高等学校 | 220,100 |
長門高等学校 | 228,600 |
湯梨浜高等学校 通信制課程 | 230,000 |
一関学院高等学校 | 241,000 |
小樽双葉高等学校 | 243,200 |
尚志高等学校 | 245,000 |
甲斐清和高等学校 | 245,000 |
青森山田高等学校 | 246,200 |
あずさ第一高等学校 | 248,500 |
秋田修英高等学校 | 250,000 |
中京高等学校 通信制課程 | 250,000 |
東日本国際大学附属昌平高等学校 | 251,000 |
S高等学校 | 253,000 |
N高等学校 | 253,000 |
明聖高等学校 | 255,000 |
菊華高等学校 | 255,000 |
高松中央高等学校 | 255,000 |
翔洋学園高等学校 | 256,000 |
晃陽学園高等学校 | 260,000 |
志学会高等学校 | 260,000 |
中山学園高等学校 | 260,000 |
愛知産業大学工業高等学校 | 261,000 |
松本国際高等学校 | 264,000 |
愛知産業大学三河高等学校 | 265,000 |
ID学園高等学校 | 270,500 |
岡山県美作高等学校 | 275,000 |
八洲学園大学国際高等学校 | 276,000 |
創学舎高等学校 | 277,000 |
さくら国際高等学校 | 280,000 |
松栄学園高等学校 | 280,000 |
明誠高等学校 | 284,000 |
慶風高等学校 | 285,000 |
五所川原第一高等学校 | 286,500 |
代々木高等学校 | 287,100 |
誠英高等学校 | 289,000 |
並木学院福山高等学校 | 294,000 |
RITA学園高等学校 | 296,000 |
鹿島朝日高等学校 | 297,000 |
鹿島学園高等学校 | 297,000 |
鹿島山北高等学校 | 297,000 |
京都芸術大学附属高等学校 | 297,500 |
一ツ葉高等学校 | 300,000 |
自然学園高等学校 | 300,000 |
清和学園高等学校 | 300,000 |
長尾谷高等学校 | 311,600 |
ECC学園高等学校 | 313,000 |
水戸平成学園高等学校 | 320,000 |
北豊島高等学校 | 320,252 |
霞ヶ関高等学校 | 321,340 |
福智高等学校 | 322,030 |
今治精華高等学校 | 323,000 |
池上学院高等学校 | 323,152 |
敬愛大学八日市場高等学校 | 325,700 |
明秀学園日立高等学校 | 326,000 |
とわの森三愛高等学校 | 330,000 |
並木学院高等学校 | 330,000 |
神村学園高等部 | 335,000 |
キラリ高等学校 | 338,000 |
駿台甲府高等学校 | 338,500 |
府内高等学校 | 341,500 |
第一学院高等学校 | 346,200 |
目黒日本大学高等学校 | 347,000 |
わせがく高等学校 | 348,000 |
敬徳高等学校 通信制課程 | 348,000 |
藤蔭高等学校 | 355,000 |
日本航空高等学校 | 355,000 |
高野山高等学校 | 356,628 |
向陽台高等学校 | 358,000 |
緑誠蘭高等学校 | 360,000 |
YMCA学院高等学校 | 362,400 |
東海大学付属望星高等学校 | 365,000 |
相生学院高等学校 | 367,500 |
立志舎高等学校 | 367,500 |
ルネサンス大阪高等学校 | 370,000 |
さくら国際高等学校 東京校 | 378,000 |
仙台育英学園高等学校 | 385,040 |
地球環境高等学校 | 387,000 |
清心女子高等学校 | 387,400 |
和順館高等学校 | 388,600 |
長岡英智高等学校 | 399,000 |
神須学園高等学校 | 400,000 |
ヒューマンキャンパス高等学校 | 402,000 |
太平洋学園高等学校 | 402,200 |
コードアカデミー高等学校 | 403,000 |
興譲館高等学校 | 405,230 |
北海道芸術高等学校 | 410,000 |
札幌自由が丘学園三和高等学校 | 417,000 |
京都成章高等学校 | 418,000 |
天王寺学館高等学校 | 418,500 |
武蔵野星城高等学校 | 420,000 |
村上学園高等学校 | 420,000 |
盛岡中央高等学校 | 423,320 |
開智高等学校 | 425,000 |
信濃むつみ高等学校 | 427,000 |
NHK学園高等学校 | 428,100 |
AOIKE高等学校 | 430,000 |
飯田女子高等学校 | 432,806 |
秋桜高等学校 | 433,998 |
くまもと清陵高等学校 | 440,000 |
ルネサンス高等学校 | 445,000 |
関西文化芸術高等学校 | 445,000 |
やまと高等学校 | 445,995 |
京都共栄学園高等学校 | 450,000 |
都城聖ドミニコ学園高等学校 | 450,000 |
勇志国際高等学校 | 450,250 |
司学館高等学校 | 451,500 |
日本教育学院高等学校 | 452,500 |
中央国際高等学校 | 455,000 |
大原学園高等学校 | 458,000 |
飛鳥未来きずな高等学校 | 459,000 |
飛鳥未来高等学校 | 459,000 |
京都西山高等学校 | 462,500 |
京都美山高等学校 | 470,000 |
日々輝学園高等学校 | 474,500 |
屋久島おおぞら高等学校 | 475,000 |
ぎふ国際高等学校 | 477,000 |
滋慶学園高等学校 | 480,000 |
西濃桃李高等学校 | 489,950 |
一志学園高等学校 | 490,000 |
神村学園大阪梅田学習センター | 490,000 |
精華学園高等学校 | 490,500 |
ワオ高等学校 | 500,250 |
こころ未来高等学校 | 501,736 |
仙台白百合高等学校 | 513,571 |
AIE国際高等学校 | 515,000 |
綾羽高等学校 | 522,100 |
京都廣学館高等学校 | 523,750 |
岡山理科大学附属高等学校 通信制課程 | 528,100 |
大阪つくば開成高等学校 | 530,000 |
和歌山南陵高等学校 | 534,200 |
未来高等学校 | 538,000 |
つくば開成学園高等学校 | 540,000 |
京都造形芸術大学附属高等学校 | 545,000 |
京都つくば開成高等学校 | 548,500 |
松陰高等学校 | 554,000 |
山陽女学園高等部 | 554,800 |
日本ウェルネス高等学校 | 560,000 |
英風高等学校 | 563,000 |
啓新高等学校 | 573,250 |
穴吹学園高等学校 | 586,000 |
つくば開成福岡高等学校 | 588,000 |
八洲学園高等学校 | 590,000 |
啓晴高等学校 | 594,000 |
開志学園高等学校 | 595,400 |
東朋学園高等学校 | 620,000 |
つくば開成高等学校 | 636,000 |
黄柳野高等学校 | 639,700 |
奈良女子高等学校 | 640,000 |
科学技術学園高等学校 | 640,690 |
天龍興譲高等学校 | 659,000 |
アットマーク国際高等学校 | 728,000 |
国際学院高等学校 | 739,400 |
厚木中央高等学校 | 744,000 |
聖パウロ学園高等学校 | 745,550 |
賢明学院高等学校 | 749,500 |
広島工業大学高等学校 | 760,000 |
東林館高等学校 | 762,000 |
つくば開成国際高等学校 | 776,000 |
創進高等学校 | 783,000 |
清凌高等学校 | 808,000 |
秀英高等学校 | 826,000 |
大川学園高等学校 | 1,026,240 |
明蓬館高等学校 | 1,140,000 |
大智学園高等学校 | 1,199,000 |
平均 | 420,426 |
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通信制サポート校の学費の平均
独自の調査の結果、サポート校の平均学費は908,972円ということが分かりました。
学費は2021年12月の段階で資料請求に掲載又は、ホームページに掲載されている初年度の学費を元に集計しています。
学費に含めているものは、授業料、入学金、教科書代、施設・設備費、教育関連諸費を含みます。そのた隠れ学費(資料に記載のないもの等)は含みません。今回集計した学費は各学校の一番安いコースを集計しています。
★マークが付いているものは通信制高校の費用も別途掛かる学校となります。
通信制サポート校の学費一覧をチェックする
学校名 | 学費 |
★個別指導my高等学院 | 82,000 |
★FC琉球高等学院 | 132,000 |
★プラドアカデミー高等学院(旧:稲門高等学院) | 237,598 |
★駿台通信制サポート校 | 240,000 |
★滝野川高等学院 | 255,000 |
★ワタナベNオンラインハイスクール | 280,000 |
へいせい義塾館高等学院 | 362,999 |
★国際文化学園高等部 | 480,000 |
東京芸能学園高等部 | 480,000 |
大阪中央エミール高等学院(鹿島学園高校連携サポートキャンパス) | 500,000 |
★吉本興業高等学院 | 500,000 |
★代々木グローバル高等学院 | 506,000 |
★ゼロ高等学院 | 523,110 |
★聖進学院 | 572,000 |
★東京YMCA高等学院 | 686,400 |
★G学院 | 700,000 |
★ドガポンクリエイター高等学院 | 760,000 |
★学研のサポート校WILL学園 高等部 | 770,000 |
★サイルビジネス学院高等部 | 770,000 |
希望高等学園 | 790,000 |
★中央高等学院 | 800,000 |
★大阪eゲームズ高等学院 | 815,000 |
★志成館高等学院 東京校 | 847,700 |
ASO高等部 | 853,000 |
湘南一ツ星高等学院 | 880,000 |
ゴールフリー高等学院 | 891,500 |
ウッド高等部(日本ウェルネス高校 音楽コース) | 892,100 |
★ECCコンピュータ専門学校高等部 | 897,500 |
くまもと中央高等学院 | 914,000 |
KTCおおぞら高等学院 | 926,000 |
NSA高等学院 | 985,000 |
★国立音楽院 | 990,000 |
★大成学園 | 1,040,000 |
イデア高等學院 | 1,080,000 |
柏の葉学園 | 1,096,000 |
★バンタンゲームアカデミー高等部 | 1,100,000 |
★東京共育学園高等部 | 1,148,500 |
河合塾COSMO | 1,189,000 |
中央アートアカデミー高等部 | 1,250,000 |
青山ビューティ学院高等部 | 1,260,000 |
★ヴィーナスアカデミー高等部 | 1,412,000 |
★ルークス高等学院 | 1,450,300 |
★四谷インターナショナルスクール高等部 | 1,550,000 |
★東京文理学院高等部 | 1,552,000 |
★代々木アニメーション学院高等部 | 1,553,000 |
★総合学園ヒューマンアカデミー | 1,594,000 |
インフィニティ国際学院 | 4,128,000 |
平均 | 908,972 |
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公立通信制高校のメリットは学費の安さ
通信制公立高校の最大のメリットは、なんといっても「学費の安さ」にあります。これは私立の通信制高校と比較すると、特に顕著です。具体的には、3年間で必要となる学費は、私立の約10分の1程度に抑えられます。
まず、通信制高校も全日制高校と同様に、入学時には入学金が必要です。しかし、公立の通信制高校の入学金はわずか500円に設定されています。この入学金だけを見ても、私立との間には大きな差があることがわかります。
次に、最も気になる学費について詳しく見ていきましょう。通信制高校では、授業料が1単位ごとに設定されており、単位を取得する際に受講料が発生します。たとえば東京都の場合、1単位あたりの受講料は336円です。通信制高校を卒業するには合計で74単位を取得する必要があるため、3年間で必要な学費は336円×74単位=24,864円という計算になります。
この受講料は都道府県によって若干異なります。神奈川県では1単位あたり350円、埼玉県や大阪府では330円と定められていますが、どの地域でも総額は2~3万円程度に収まります。この金額は、3年間の学費と入学金を合わせた合計です。私立高校の学費と比べると、非常にリーズナブルであることがわかります。
公立の通信制高校は、学費の安さに加えて、その他の費用も非常に抑えられています。学費と諸費用を合わせても、3年間でかかる総額は数万円程度です。これは、私立の通信制高校の学費と比較すると圧倒的なコストパフォーマンスがよく、経済的負担を軽減したい人にとって大きな魅力となります。
それでもなぜ私立が選ばれるのか
通学費用に大きな差があるにもかかわらず、文部科学省が2024年12月18日に公表した学校基本調査(同年5月1日時点)によると、通信制高校の在籍生徒数は29万87人に達し、過去最高を記録しました。このうち、公立通信制高校には60,333人、私立通信制高校には229,754人が在籍しており、公立と私立の割合はおおよそ2対8となっています。
こうした状況の背景には、私立通信制高校が提供する「利便性の高さ」に加え、「卒業率の高さ」や「不登校生徒が通いやすい環境」が挙げられます。私立の通信制高校では、単に学習課題をこなすだけでなく、生徒が着実に卒業までの道のりを歩めるよう、手厚いサポート体制を整えています。特に、レポート提出がWEBサイトやメールを使って簡単に行えるため、手続きの負担が軽減されるほか、学習の進め方についても個別に対応し、疑問点をその場で解消できる環境を提供しています。このようなサポートは、卒業も目指しやすく、学習へのモチベーションを維持するうえで大きな助けとなります。
また、私立の通信制高校は、卒業に必要な単位取得を確実にサポートする仕組みがあり、卒業率の高さでも注目されています。通信制高校によっては卒業率が95%を超える学校も多く存在しています。
また、学習が遅れがちな生徒に対しては個別の学習計画を策定し、一人ひとりの進捗状況に合わせた支援を行うため、安心して卒業を目指せる環境が整っているのも特徴です。
さらに、私立通信制高校の多くは、不登校経験のある生徒に対しても理解ある先生が多く手厚い支援を提供しています。
不登校の生徒が通信制高校に通うメリットとしては
- ①高卒資格が取得できる
- ②自分のペースで勉強をすすめやすい
- ③毎日通うこと「も」できる
- ④通信制高校は加点方式
- ⑤自分で人間関係をコントロールしやすい
不登校のお子さんにとって通信制高校を選ぶメリットはたくさんあります。
加えて、テストやスクーリングの日程調整が柔軟である点や、転入・編入の時期にも幅広く対応している点も、私立通信制高校の大きな魅力です。このように、生徒一人ひとりの課題や希望、背景に応じた学びの場を提供する環境があります。
「単に学費の安さで学校を選ぶのではなく、自分に合った学びの環境や安心して確実に卒業できるサポートを受けたい」と考える生徒たちが、私立通信制高校を選ぶ傾向が強まっています。
私立の通信制高校の学費が安くなる制度
「公立の通信制高校だと本当に卒業できるのか不安…」「でも、私立は学費が高そうで難しいかも…」と悩んでいる方も多いかもしれません。しかし、ちょっと待ってください。
実は、通信制高校には国の就学支援金制度が適用されるため、私立の通信制高校でも学費の負担を大幅に軽減することができます。さらに、各都道府県が実施する学費減免補助や、返済不要の奨学給付金、教育ローンなど、さまざまな支援制度も活用できます。
これらの制度をうまく利用すれば、経済的な理由で進学をあきらめる必要はありません。サポートが手厚い私立の通信制高校も、もっと身近な選択肢になります。
このページでは、通信制高校で利用できる主な学費支援制度について詳しく解説しますので、ぜひ最後までチェックして、自分に合った支援を活用してみてください!
【上乗せ補助】学費減免補助や各種制度のある都府県一覧
国の就学支援金に加え、各都道府県が独自に授業料補助を上乗せしている地域があります。たとえば東京都では、世帯年収が約590万円から910万円未満の家庭に対し、東京都独自の助成金を追加支給することで、授業料が実質無償となる仕組みが整っています。この「東京都授業料軽減助成金」と国の就学支援金を合わせることで、年間最大265,000円まで補助され、東京都内に在住する私立高校生の多くが授業料の負担を実質的に免除されています。なお、この補助は東京都認可外の学校にも適用されるため、幅広い教育機関の生徒が対象となっています。
都道府県 | 補助金名称 |
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北海道 | 高等学校等授業料軽減制度 奨学のための給付金 |
青森県 | 就学支援費補助金 奨学のための給付金 |
岩手県 | 私立高等学校等授業料等減免事業 学び直しへの支援事業費補助 私立高等学校生徒等奨学給付金 |
宮城県 | 宮城県私立高等学校等就学支援補助金 |
秋田県 | 秋田県高校生等奨学給付金 入学料軽減補助 私立高等学校授業料軽減補助 秋田県育英会奨学金 |
山形県 | 山形県私立高等学校就学支援金制度 奨学のための給付金 |
福島県 | 私立高等学校等授業料減免制度 |
茨城県 | 奨学のための給付金 入学金軽減事業 学び直し支援金 授業料軽減事業 |
栃木県 | 私立高等学校授業料減免事業 奨学のための給付金(私立)事業 私立高等学校等入学料減免事業 |
群馬県 | 群馬県私立高等学校等奨学のための給付金制度について |
埼玉県 | 父母負担軽減事業補助金 奨学のための給付金 |
千葉県 | 私立高等学校等授業料減免制度 私立高等学校入学金軽減制度 奨学金制度 千葉県私立高等学校等奨学のための給付金 |
東京都 | 私立高等学校等授業料軽減助成金事業 私立都認可外通信制高等学校在学生授業料助成金 |
神奈川県 | 私立高等学校等の授業料・入学金の補助金 学費補助金 私立学校生徒学費緊急支援補助金 神奈川県高校生等奨学給付金 |
新潟県 | 私立高校等への学費軽減制度 新潟県私立高等学校等就学支援補助金 |
富山県 | 富山県奨学資金制度 富山県私立高等学校等奨学給付金 |
石川県 | 石川県私立高等学校授業料等軽減補助金 石川県私立高等学校授業料等軽減補助金 石川県教育費負担軽減奨学金 |
福井県 | 私立高等学校等の授業料等の減免補助 高校生等奨学給付金 |
山梨県 | 山梨県私立高等学校等授業料減免事業費補助金 学び直し支援金(私立) 公益財団法人 山梨みどり奨学会 定時制通信制修学奨励金 母子・父子・寡婦福祉資金 生活福祉資金 |
長野県 | 私立高等学校授業料等軽減事業補助金 |
岐阜県 | 私立高等学校等授業料軽減補助金 私立高等学校等入学金軽減補助金 高校生等奨学給付金 |
静岡県 | 静岡県私立高等学校等奨学給付金 奨学給付金 学び直しへの支援 奨学金貸与制度 |
愛知県 | 静岡県私立高等学校等奨学給付金 愛知県私立高等学校等授業料軽減補助金 |
三重県 | 私立高等学校等教育費負担軽減制度 奨学給付金 |
滋賀県 | 私立高校生等の保護者負担軽減補助事業 滋賀県私立学校特別修学補助金 滋賀県私立高等学校等奨学のための給付金 |
京都府 | あんしん修学支援事業 京都府内の各私立高等学校の保護者負担軽減計画 奨学のための給付金 |
大阪府 | 大阪府内の私立高等学校等の授業料無償化制度 (私立高等学校等授業料支援補助金) |
兵庫県 | 私立高等学校等生徒授業料軽減補助制度 私立高等学校等奨学給付金 |
奈良県 | 私立高等学校奨学のため給付金 私立高等学校等生徒授業料軽減補助金 生活福祉資金貸付制度 |
和歌山県 | 奨学のための給付金 和歌山県修学奨励金貸与制度 |
鳥取県 | 鳥取県私立高等学校等総合支援金制度 学び直し支援制度 高校生通学費助成 |
島根県 | ー |
岡山県 | 私立高等学校納付金減免補助金 奨学のための給付金 |
広島県 | 私立高等学校授業料等軽減制度 奨学のための給付金 高等学校等学びの変革環境充実奨学金 高等学校奨学金 定時制及び通信制課程就学奨励金・教科書給与 |
山口県 | 私立学校・奨学のための給付金制度 |
徳島県 | 私立高等学校等の授業料軽減補助事業 高等学校等学び直しへの支援金 徳島県奨学のための給付金事業 |
香川県 | 香川県私立高等学校入学金軽減補助 香川県奨学のための給付金 香川県高等学校等奨学金 |
愛媛県 | 愛媛県私立高等学校等奨学のための給付金 |
高知県 | 高知県私立高等学校等就学支援金交付金 |
福岡県 | 福岡県私立高校生等奨学給付金 学校納付金軽減制度 |
佐賀県 | 高校生等奨学給付金 入学金等補助制度 |
長崎県 | 高校生等奨学給付金 学校納付金軽減制度 |
熊本県 | 熊本県奨学のための給付金 |
大分県 | 私立高等学校授業料減免支援制度 私立高校生等奨学給付金 |
宮崎県 | 宮崎県私立高等学校等奨学給付金 |
鹿児島県 | 鹿児島県私立高等学校等奨学給付金 |
沖縄県 | 私立高等学校等奨学のための給付金 学び直し支援金 バス・モノレール通学費支援 遠距離等通学費補助金 |
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その他の奨学金や特待生制度について
高校生等奨学給付金(返済不要)は、授業料以外の教育費を支援するための公的な制度です。この制度は、教科書や学用品の購入など、学習に必要な費用の負担軽減を目的としています。支給の対象となるのは、生活保護を受けている世帯および住民税が非課税となっている世帯の家庭です。
通信制高校の生徒がこの給付金を受け取る場合、生活保護世帯には年額52,600円が、住民税非課税世帯には年額52,100円が支給されます。給付金の申請は、通学している学校または保護者が居住している都道府県の窓口を通じて行います。
学び直し支援(返済不要)
「学び直し支援」は、高校を中退した人が通信制高校などで再び学ぶ際に利用できる公的な制度です。この制度により、学び直しを支援するための就学支援金が受け取れます。
通常、就学支援金の支給期間は最大48か月とされていますが、36か月を超えても卒業までの期間については、最長2年間、追加で支援金を受け取ることが可能です。これにより、中退後に再び学校に通う場合でも、経済的な負担を軽減できます。
支給される金額は、世帯年収に応じて異なります。
- 世帯年収が約590万円未満の場合、年額で29万7,000円が支給されます。
- 世帯年収が約590万円から910万円未満の場合、年額で11万8,800円が支給されます。
この支援を受けるためには、編入先の学校を通じて申請を行う必要があります。学校側が手続きをサポートしてくれるため、詳細は編入予定の学校に確認するとよいでしょう。
あしなが奨学金
あしなが奨学金は、貸与部分について無利子での返済が可能であり、最長20年をかけて少しずつ返済する仕組みです。進学や生活に困難な状況が生じた場合には、返済開始時期を後ろに延ばすことも認められています。
連帯保証人については、保護者がその役割を担うことができますので、特別な手続きを必要とせず、家族内での保証が可能です。
交通遺児育英会奨学金
交通遺児育英会は、自動車やバイクによる交通事故が原因で、保護者が亡くなったり重度の後遺障がいを負ったため、家計が厳しくなり、修学が困難な子どもたちに対し、奨学金を無利子で貸与し、場合によっては一部給付を行うことで、学びの機会を提供しています。
石澤奨学会の奨学金
澤奨学会は、定時制・通信制高校の高校生にのみ学資を援助する公益財団法人です。返済の義務を負わせず一切の規制や拘束もしない奨学金です。
定時制高等学校卒業後、大学へ進む人は引き続き援助を受けることもできます。
日本政策金融公庫(国の教育ローン)
日本政策金融公庫が提供する「国の教育ローン」は、子どもの人数に応じた世帯年収が一定の上限額を超えない方を対象とした融資制度です。このローンは、子どもの教育費をサポートするためのもので、借り入れの際には審査を受ける必要があります。「国の教育ローン」は利子が発生し、返済が必要なローンである点が特徴です。
民間教育ローン
民間教育ローンの一例として、オリエントコーポレーション(オリコ)が提供する教育ローンについて説明します。このローンの借入金額は、10万円から500万円までの範囲で設定され、返済は借入額に応じて分割で行います。ただし、返済時には手数料がかかる点に注意が必要です。
このローンでは、原則として連帯保証人は不要ですが、申込時に審査が行われます。審査に通過すると、入学金や授業料、教材費、実習費など、学費に関連する費用に充てることができます。支払いは、オリコから学校が指定する口座へ直接振り込まれる仕組みになっており、利用者が手間をかけることなく学費の支払いを完了できるのが特徴です。
さらに、審査が完了してから学校の口座へ資金が入金されるまでの期間は、最短で5日間とスピーディーな対応が可能です。このため、急いで学費を用意する必要がある場合にも、迅速に資金調達ができる点がメリットとなります。
学校独自の制度
学校独自の制度としては、兄弟姉妹が在籍している場合に入学金が免除される仕組みや、自己推薦入試での合格者に対して入学金を免除する制度など、さまざまな取り組みが用意されています。具体的な内容については、学校から資料を取り寄せ、募集要項を詳しく確認してみてください。
通信制高校の学費に関するQ&A
通信制高校の学費以外で知っておきたい費用は
通信制高校に通う際には、学費以外にもさまざまな費用がかかることを考慮しておく必要があります。
たとえば、選んだ高校が自宅から遠い場合、スクーリングに参加するための往復交通費が発生します。スクーリングの頻度や移動距離によっては、この交通費が意外と大きな負担になることもあります。また、長期間学校に通っていなかったり、学力に不安を感じている場合には、卒業までの学習を支援する「サポート校」の利用を検討することも重要です。サポート校を利用すると、追加の費用がかかりますが、個別の学習指導や面談などのサポートを受けられるため、卒業までの道のりをより安心して進めることができます。
通信制高校の「進学コース」や「専門コース」などには授業料以外の費用がかかりますか
通信制高校の「進学コース」や「専門コース」では、授業料以外に追加費用が発生することがあります。私立の通信制高校では、近年、生徒の大学進学を支援するために「進学コース」や「特進コース」といった大学受験に特化したコースを設置する学校が増えています。また、「Eスポーツコース」「声優コース」「プログラミングコース」など、専門的なスキルを学べるコースを提供する学校も増加傾向にあります。
私立通信制高校の授業料は単位制で、1単位あたりの費用が決まっており、これに履修する単位数を掛けた金額が授業料となります。しかし、進学コースや専門コースの場合、この授業料とは別に追加の費用がかかるケースが一般的です。たとえば、大学受験対策の教材費、特別講習の受講料、外部模試の費用などが別途必要になることがあります。
通信制高校は、全日制高校と比べると授業時間は少なめです。そのため、生徒は志望する大学の受験科目に集中して学習を進めることが可能です。特に進学コースでは、私立文系・理系など志望大学の受験科目に対応したカリキュラムが組まれており、効率よく受験対策ができるようになっています。また、授業の指導形態についても、個別指導や少人数指導が採用されることが多く、生徒一人ひとりの学力や進度に応じたサポートが受けられるようになっています。
通信制高校のサポート校にかかる費用について
通信制高校には、生徒の学習を支援するためのサポート校が存在します。サポート校では、学校ごとに異なる学習サポートを提供しており、これに伴って別途費用がかかる点に注意が必要です。通信制高校とサポート校の両方に通う場合、それぞれの学費が発生します。
通信制高校の学費は単位制が基本であり、1単位ごとの授業料を履修単位数に応じて支払います。一方、サポート校では、学習の進捗管理や受験対策、進路指導、スクーリングへの同行など、通信制高校ではカバーしきれない部分をサポートするため、追加の費用が必要となります。具体的には、以下のような費用が発生することがあります。
サポート費用:授業サポート、学習管理、進路相談などの基本サポートに対する料金です。
教材費:サポート校が提供する独自教材の費用が別途かかる場合があります。
特別講習費:受験対策講座や、専門分野に特化した講座の受講料が必要になることがあります。
模試費用:外部模試を受ける際の受験料がかかることがあります。
サポート校の費用に対しては、原則として修学支援金は適用されません。そのため、サポート校を利用する場合は、通信制高校の学費に加えてサポート校の費用を自己負担する必要があります。
不登校で通信制高校を選ぶ注意点
不登校生徒数は毎年過去最高を更新し、その不登校の子どもの受け皿になっている通信制高校。自由度が高いからこそ合った学校も見つけやすく、通信制高校に入ることは、再登校のきっかけにもなりやすいです。
ただし注意して欲しいことがあります。それが
「心のエネルギーが少ない状態のときに学校見学に行くと、最初に行った高校に決めてしまいがち」ということ。
これだと、複数校から検討できていないので、「入学したけど、やっぱり合わなかった…」というケースが少なくないのが現状です。
この失敗を避けるには、不登校の子どもを支える親が、先に複数の選択肢を持っておくことが重要。
そんな時に役立つのが、通信制高校の一括資料請求サービスです。住所を入力するだけで、通学圏内の学校のパンフレットを簡単に取り寄せられます。
各校の特徴や違いを把握しやすくなり、子どもに合った学校を見つけやすくなります。パンフレットがあることで、視覚的にも検討しやすく「この学校は違うな」見極めがしやすくなります。
本格的に学校選びを始めるまえにまずは、こうした資料請求サービスを活用してくださいね。
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