不登校の子どもに高卒認定が必要かどうか、答えは子どもの状況によって違います。通信制高校への転学で高認が不要になるケースも多く、一択で考える必要はありません。
「高卒認定を勧めていいのか、通信制高校に転校させるべきか、それとも今は待つべきか」——担任の先生から留年や進級の話が出て、「来年度までに何かを決めなければ」と焦りが押し寄せてきますよね。お子さんを見守りながら答えを探してきた親御さんにとっては、当然の感覚です。
でも、焦って今日決める必要はありません。お子さんの状態によっては「今は決めない」という選択も成り立ちます。
この記事では、高卒認定と通信制高校の違いを整理した上で、お子さんの回復状態・目標・性格によって「どちらが合うか」を判断できるよう情報を提供します。正直に言うと、高卒認定より通信制高校が現実的なケースの方が多いです。ただ、高認が最善の道になる子どももいます。
通信制高校カフェは、運営者自身が通信制高校卒業者として2018年から運営している進路情報サイトです。当サイトには不登校・通信制高校に関する口コミや相談が日々寄せられており、本記事はその実例とサイト独自の不登校支援フレームワークをもとに執筆しています。
まず下の診断ツール(3択)で、今のお子さんの状況に近いタイプを確認してください。A・B・Cのどれが当てはまるかで、読むべきセクションが変わります。一つひとつ一緒に整理していきましょう。

この記事でわかること
- 不登校の子どもへ高卒認定が必要かどうかの判断基準
- 高卒認定・通信制高校・回復優先、3つのルートの違い
- タイプ別(A/B/C)の具体的なロードマップ
- 費用・期間・最終学歴の正直な比較
- 子どもへの声かけポイントと保護者の次の一歩
3択で分かる進路診断(保護者向け)
5つの質問に答えてください
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自分に合った学校を選びやすい通信制高校ですが、残念ながら、「入学したけど、やっぱり合わなかった…」というケースが少なくないのが現状です。
よくある原因として、
- 1つの学校しか検討しなかった
- 親の意向で決めてしまった
- 学校見学にも行かなかった
といったことが原因としてあげられます。
こういった後悔の声に共通しているのは、十分な比較検討をしなかったということです。この失敗を避けるには、複数の通信制高校を比較し、自分に合った学校を慎重に選ぶことが大切です。


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結論 — 不登校の子の多くは「高卒認定より通信制高校」が現実的
不登校の子の進路としては、高卒認定よりも通信制高校が現実的なケースが多くなります。その理由と、それでも高卒認定が向くケースがあることを、最初に整理します。
通信制高校カフェの見解 — なぜ通信制を推奨するケースが多いのか
通信制高校をおすすめするケースが多い理由は、3つあります。
まず1つ目に挙げられるのが、高卒資格が得られること。通信制高校を卒業すると最終学歴が「高校卒業」になります。一方、高卒認定は大学入学資格を証明するものであり、大学や専門学校に進学しない限り、最終学歴は「中学校卒業」のままです。
2つ目の理由として、所属先ができること。不登校の子どもが抱える悩みの一つが、「自分の居場所がない」という感覚です。通信制高校は週1〜5日の通学、またはオンライン学習を選べる学校も多く、自分のペースで所属感を取り戻せます。
3つ目に重要なのが、3年間のサポートがあること。通信制高校には学習サポートだけでなく、カウンセラーや担任によるメンタルサポートが整っている学校が多いです。高卒認定の勉強を一人で続けるより、学校という環境にいるほうが、回復しながら進める可能性が高くなるでしょう。
「通信制高校に転校すれば、高卒認定は必要ない」という事実を、まず押さえておいてください。
ただし「高卒認定が向いているケース」もある — 3つの判断軸
以下に当てはまる場合は、高卒認定ルートが現実的な選択肢になります。
判断軸1:大学受験を最短ルートで目指したい
通信制高校は卒業まで最低3年かかります。すでに高校2〜3年生で、大学受験を早めたい場合は、高卒認定を取得してから大学受験準備に集中するほうが時間を有効に使えます。
判断軸2:すでに高校を退学している、または退学を決意している
在学中でも高卒認定は受験できますが、退学後に新しい環境を探している場合、通信制高校への転入か高卒認定かを選ぶタイミングになります。自分のペースで勉強を進めたい子どもには、高卒認定ルートが向いているでしょう。
判断軸3:通学への抵抗が強く、学校という場所自体が難しい
通信制高校も「学校」であることには変わりません。スクーリング(対面授業)が年数回必要な学校がほとんどです。外出自体が難しい状態であれば、まず高卒認定の勉強を自宅で進め、回復してから進路を広げる——そんな選択肢もあります。
3つの判断軸のいずれにも当てはまらない場合は、通信制高校のほうが現実的な選択肢になりやすいでしょう。
ミニ比較表
| 選択肢 | 最終学歴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 通信制高校 | 高卒 | 高卒資格を取りながら、学校の環境でサポートを受けたい |
| 高卒認定 | 中卒(大学進学で大卒) | 大学受験に直結させたい・最短ルートで動きたい |
| その他の道(フリースクール等) | 当面は変わらず、回復後に再検討 | 今は回復最優先で、進路は後でゆっくり考えたい |
費用・期間・手続きの詳細比較はH2-5で整理します。まずは大きな方向性をつかんでください。
不登校でも高卒認定は受けられる?在学中でも受験できる3つの理由
高卒認定を調べていると、「退学しないと受験できない」という誤解が広がっています。これは事実ではありません。現在の高校に在籍したまま、不登校の状態でも高卒認定試験を受験できるのです。
「退学しないと受験できない」は誤解 — 在籍中でもOKな条件とは
高卒認定試験の受験資格は、「大学入学資格を持っていない人」が基本条件です。文部科学省の規定では、「満16歳以上になる年度の者で、大学入学資格を有しない者」と定められています。
注目すべきは、「高校を退学していること」が条件ではないという点。高校に在籍しながら受験できます。
ただし、1点だけ確認が必要です。在籍中に高卒認定を取得しても、高校を卒業するまで「高校卒業」の資格は得られません。高卒認定は高校を「卒業した」ことを証明するものではなく、「高校卒業と同等の学力を持つ」ことを証明するものです。この違いは大切です。
在学中に高卒認定を取得する主なケースは2つです。
- 大学受験の準備として使いたい場合:在学中に科目免除の恩恵を受けながら高卒認定を取得し、退学後に大学受験に集中する
- 進路の選択肢を広げるために取得したい場合:通信制高校への転入を検討しながら、並行して試験勉強を進める
「退学しなければならない」という思い込みで選択肢を狭めないようにしてください。
中学不登校で高校未進学のケースでも受験できるか
中学校で不登校が続き、高校に進学しなかった場合でも、高卒認定試験を受験できます。
受験資格の条件は「満16歳以上になる年度の者」です。年齢の上限はなく、16歳になる年度から何歳でも受験できます。
「中学も行けていなかったのに、高認の試験に受かるだろうか」という不安を持つ方もいます。試験の難易度については後のH2-2-1で詳しく解説しますが、高認の出題範囲は中学〜高校1年生レベルが中心です。中学の授業を十分に受けられなかった場合でも、勉強をやり直すことで合格できるレベルです。
また、中学不登校で高校未進学のケースでは、科目免除の制度は使えません(高校の単位を修得していないため)。科目別合格制度があるため、一度の試験で全科目に合格できなくても、合格した科目は次回以降に持ち越せます。焦らず少しずつ合格科目を積み重ねられます。
関連記事:中学不登校から高校進学できた5つの選択肢
高校で取得した単位による「科目免除」制度 — 何科目まで減らせるのか
高校に在籍して単位を修得している場合、単位修得証明書を提出することで対応する試験科目が免除されます——これが「科目免除」制度の仕組みです。
たとえば、高校1年生の授業を受けて「国語総合」の単位を修得していれば、高卒認定の「国語」科目は受験不要です。科目を減らせるほど合格までの道のりが短くなるため、単位の活用はぜひ検討してください。
免除される科目数は、修得している単位の数と内容によって変わります。1〜2年分の単位を修得していれば、受験が必要な科目は8〜10科目から半分以下に減らせる場合もあります。
手続きは以下の3ステップです。
1. 在籍している(または在籍していた)高校に「単位修得証明書」を発行してもらう
2. 文部科学省への出願時に証明書を添付する
3. 審査により免除科目が確定する
不登校で欠席が多くても、授業を受けて単位を修得していれば免除の対象になります。「出席日数が足りないから単位が取れていない」という場合は、担任または教務担当に確認してみてください。単位修得の状況を把握した上で、科目免除を使えるか判断できるはずです。
タイプAの方へ — 高卒認定ルートで進む人のロードマップ
診断でタイプAだった方に、高卒認定ルートの全体像を整理します。「大学受験を最短で目指したい」「すでに退学している」「学校という場所自体が今は難しい」という状況に当てはまる方が対象です。
高卒認定の試験内容・難易度・合格ラインをわかりやすく解説
高卒認定試験は、文部科学省が年2回(8月と11月)実施する国家試験です。
受験科目数
必修科目と選択科目を合わせて8〜10科目受験します。具体的な科目は以下の表を確認してください。
| 科目グループ | 科目(選択を含む) |
|---|---|
| 国語 | 国語(必修) |
| 地理歴史 | 世界史A/Bのどちらか + 地理A/Bまたは日本史A/Bのどちらか |
| 公民 | 現代社会1科目、または倫理+政治・経済の2科目 |
| 数学 | 数学(必修) |
| 理科 | 科学と人間生活1科目+専門科目1科目、または専門科目3科目 |
| 外国語 | 英語(必修) |
合格ライン
各科目100点満点で、おおむね40〜50点が合格ラインの目安です(文部科学省は正確な合格点を公表していませんが、科目によって合格ラインが前後します)。全教科で100点を目指す必要はなく、各科目で40〜50点を安定して取ることが目標です。
難易度
出題範囲は中学〜高校1年生レベルが中心です。大学入学共通テストより難易度は低く、独学で突破した方も多くいます。
文部科学省「高等学校卒業程度認定試験」の公表資料によれば、高卒認定試験の全科目合格者の割合は毎年40〜45%程度で推移しています(年度・回によって変動あり)。科目別では合格率が80%前後の科目もあり、出題範囲を絞って対策すれば独学でも十分に合格を目指せる難易度です。
科目別合格制度
1回の試験で全科目に合格できなくても問題ありません。合格した科目は次回以降の試験で免除されます。2〜3回の受験に分けて、少しずつ合格科目を積み上げていけます。
試験日程
- 第1回:8月(出願は4〜5月)
- 第2回:11月(出願は7〜9月)
出願から試験まで2〜3ヶ月の準備期間が設けられています。
独学 vs 予備校・サポート校 — どちらを選ぶかの判断基準
勉強方法は大きく「独学」と「予備校・サポート校」の2つです。
独学の場合
市販の参考書・問題集で勉強を進めます。費用を大きく抑えられる点と、自分のペースで学習を進められる点が利点でしょう。
独学が向いているのは、次のような状況の方です。
- 学習習慣がある程度ある、または自己管理できる
- 費用を最小限に抑えたい
- 一人で集中して勉強するのが合っている
予備校・サポート校の場合
高卒認定専門の予備校や、通信制高校に付属するサポート校に通う方法です。費用は通信教育形式で年間20〜40万円、通学形式で50万円前後が目安です。学習計画の立て方から苦手科目のサポートまで、人がついてくれます。なお、ひとり親家庭の場合は文部科学省「高等学校卒業程度認定試験合格支援事業」により受講費用の最大30万円が支給される制度もあります。
サポートが必要な状況は、次のようなケースです。
- 不登校期間が長く、学習習慣が崩れている
- 一人で勉強を続けるのが不安、または続かない
- 対人サポートを受けながら回復と学習を並行したい
「独学で始めてみて、続かなければサポート校に切り替える」という選択もあります。まず試してみることで、自分に合った方法が分かってきます。
試験当日の流れと、外出が不安な子どもへのサポート方法
試験は都道府県ごとに指定された会場で実施されます。1日かけて複数科目を受験するスケジュールです。
外出に慣れていない状態での試験受験を不安に思う保護者の方は少なくありません。ここで役に立つのが「心の体力」という視点です。通信制高校カフェでは、日常のストレスで消耗していく心のエネルギーを「心の体力」と呼んでいます。この体力が枯渇すると外出も困難になりますが、安心できる環境で過ごす時間が続くと少しずつ回復します。不登校の子どもは学校という場が難しい状態にありますが、「試験会場」という非日常的な場は、学校とはまた別の環境です。参加者それぞれが自分の目的で来ており、学校特有の人間関係の重さがありません。この違いが、学校よりも実は入りやすかったと感じる子どもも、通信制高校カフェへの相談の中で見られます。
試験当日の流れ
- 午前中から受験が始まり、科目によっては夕方まで続きます
- 科目と科目の間には休憩時間があります
- 服装の指定はなく、私服で受験できます
- 試験会場には同世代の受験者だけでなく、20代・30代以上の方も多く受験しています
外出が不安な場合のサポート方法
外出自体が難しい状態の場合、以下のような準備が助けになります。
- 事前に会場を下見する:試験の1〜2週間前に会場となる会館・学校の外観を確認しておくと、当日の不安が減ります
- 保護者が会場外で待機する:試験会場内への保護者の同伴はできませんが、建物の外や近くのカフェで待機することは可能です
- 昼休みに合流する:午前の試験が終わった休憩時間に保護者と合流して食事をとり、午後の試験に備える方法もあります
高卒認定合格後の進路 — 大学受験・専門学校・就職の現実
高卒認定に合格した後の進路を、正直にお伝えします。
大学・専門学校への進学
高卒認定合格者は大学・短大・専門学校の受験資格を得られます。合格後に大学入学共通テストや各校の一般入試を受けて進学できます。
高卒認定取得者が難関大学に合格した事例もあります。合格後の進路として、大学・専門学校への進学が最もよく使われるルートです。
関連記事:不登校から大学進学した16人の体験談
就職の場合
正直に伝えます。高卒認定は、就職市場では「高校卒業」と同等には扱われないケースがあります。
新卒採用では、多くの企業が「高校卒業」または「大学卒業」の学歴を前提にしています。高卒認定のみでは最終学歴が「中学校卒業」のままであるため、応募資格の条件で弾かれることがあるのが現実です。
ただし、高卒認定を取得して専門学校や大学に進学し、卒業すれば「専門学校卒」「大学卒」の学歴が得られます。高卒認定はゴールではなく、次の学歴を得るための通過点として考えると、進路の幅が広がります。
就職だけを目的とするなら、通信制高校を卒業して「高校卒業」の学歴を得るほうが、採用市場では有利な場面が多いです。この点を踏まえた上で、高卒認定ルートを選ぶかどうか検討してみてください。
タイプBの方へ — 通信制高校ルートを選ぶ人のロードマップ
高卒認定ではなく、通信制高校への転校・入学を選ぶ方法もあります。診断でタイプBだった方は、このルートが向いている可能性が高いです。
通信制高校は単位制の仕組みで動いています。出席日数ではなく、レポートの提出とスクーリング(登校)の回数、テストの合格で単位を積み上げていく学校です。必要な単位が揃えば、普通の高校と同じ「高等学校卒業」の学歴を得て卒業できます。
高卒認定試験は必要ありません。通信制高校を卒業すれば、それ自体が「高卒」になります。
通信制高校を選べば高卒認定は不要になる — 仕組みと理由
通信制高校の卒業要件は、次の3つです。



通信制高校は「全日制に戻れなかった学校」ではなく、自分のペースで高校卒業を目指せる正規の制度です。不登校から入学・転校して卒業した生徒を、僕はたくさん見てきました。
- 3年以上在籍する
- 74単位以上を修得する
- 特別活動(ホームルームや校外学習など)に30時間以上参加する
出席日数で留年することはありません。体調が悪い日は休んでも、翌月からレポートを再開すれば単位を積み上げられます。
卒業できれば、最終学歴は「高等学校卒業」です。高卒認定の「中卒(ただし大学受験資格あり)」とは異なります。大学・専門学校への進学でも就職の書類選考でも、「高校卒業」として扱われる点が大きな違いです。
文部科学省「令和7年度学校基本調査」(速報値)によると、通信制高校に在籍する生徒は全国で約30万5,000人(2025年度・過去最高)。学校数も過去最高の332校に達しています。かつては働きながら通う社会人向けのイメージが強い学校形態でしたが、現在は不登校支援の受け皿として重要な役割を担うようになりました。同省の実態調査(2025年度)によれば、通信制高校への入学者のうち中学3年時に不登校だった生徒の割合は57.0%に上ります。
不登校の状態でも通信制高校に転学・入学できます。在籍中の高校から「転学」するケースが多く、その場合は取得済みの単位の引き継ぎも可能です。退学してから入学する必要はありません。
通信制高校カフェに寄せられた口コミや相談を整理すると、通信制高校に入学した不登校経験者のうち約7割が「入学後は楽しいと感じている」と回答しています。入学前の不安より、入学後の充実感の方が大きかったというデータです。
📢 当サイトに投稿された口コミ
「小学生時代から不登校で通学は無理と判断したので、通信制で住んでいる近くに協力校がある有朋高等学校に通うことにしました。基本的には家でレポートを書き、学校へ通うのは多くて週に1回程度だったので不登校だった私でも卒業まで通うことができました」
— 真昆布さん(生徒本人・北海道有朋高等学校)
不登校の子に向いている通信制高校の選び方3つのポイント
通信制高校は全国に332校ありますが、学校によって登校頻度もサポート体制も費用も大きく違います。「通信制高校ならどこでもいい」という選び方は避けてください。
不登校の子どもを持つ保護者の方には、次の3つのポイントで学校を比較することをおすすめします。
ポイント1: 登校頻度(スクーリングの回数)
通信制高校のスクーリングは、学校によって大きく幅があります。
- 週1〜2日の登校が必要な学校
- 月数回のペースで通える学校
- 年間数日(集中スクーリング)でOKな学校
外出そのものが難しい状態のお子さんには、年数回の集中スクーリングで対応できる学校が現実的な選択肢です。体調が少し安定してきたお子さんには、週1程度の通学で生活リズムを作れる学校も向いているでしょう。
ポイント2: サポート体制
不登校の経験がある生徒を専門に受け入れている通信制高校では、カウンセラーの配置や個別のサポート体制が充実しています。
確認しておきたい項目は次のとおりです。
- 常勤のカウンセラーがいるか
- 担任が個別に連絡をくれるか
- スクーリングを欠席した場合の補講制度があるか
- 発達障害・精神的な不調に対応した実績があるか
学校説明会やオープンキャンパスで、直接スタッフに質問するのが一番確実でしょう。
📢 当サイトに投稿された口コミ
「高校2年生の時に不登校になり、進学校の高校から第一学院高校の浜松キャンパスに転入しました。うつ病と摂食障害になってしまったため登校が難しかった部分もありベーシックコースでの転入でしたが授業の出席は必須ではなく、タブレットでの授業受講、課題提出、卒業試験のみ本校での出席で卒業することができました(後略)」
— maiさん(生徒本人・第一学院高校 浜松キャンパス)
ポイント3: 費用
通信制高校の学費は、国公立か私立かで大きく異なります。
| 種別 | 年間学費の目安 |
|---|---|
| 国公立(都道府県立) | 年間1〜5万円程度(公立1単位あたり平均300円が一般的) |
| 私立(通学コース) | 年間30〜65万円程度(私立1単位授業料の相場は約9,900〜1万円前後) |
| 私立(個別サポート充実校) | 年間60〜100万円程度 |
私立の通信制高校は費用が高く感じますが、「就学支援金」という国の制度を使えば授業料の軽減が受けられます。2026年度からは所得制限が撤廃され、すべての世帯で最大年33万7,000円の軽減が受けられます(私立通信制高校の場合。文部科学省「高等学校等就学支援金制度」)。なお、2025年度は経過措置として、全世帯に基準額11万8,800円が支給され、世帯年収約590万円未満の場合は加算があり最大29万7,000円でした。
就学支援金は全日制高校と同様に適用されます。「通信制だから支援が少ない」ということはありません。
📢 当サイトに投稿された口コミ
「中学生のときに不登校になりました。しかし、大学に進学したいと強く希望するようになり、通信制の高校でも大学へ進学できるだけの勉強ができる高校を探していたときに見つけました。当校では、いつも各生徒の体調に気遣い、本人の学習理解のスピードに合わせてくれました。念願だった大学へ合格することができました」
— ドングリさん(生徒本人・つくば開成高等学校 牛久本校)
転校・入学の手続きと、保護者がやるべき最初の一歩
「通信制高校への転校」は、想像よりシンプルな手続きで進められます。流れを確認しておきましょう。
転学・入学の基本的な流れ
1. 気になる学校の資料を取り寄せる
2. 学校説明会・個別相談に参加する
3. 志望校を決める
4. 出願書類を揃えて提出する(調査書・志願書・在籍証明書など)
5. 選考を受ける(多くは作文・面接のみ。学力試験なしの学校が多い)
6. 合格後、在籍中の高校に「転学願い」を提出する
7. 転学先で単位引き継ぎの手続きをする
現在高校に在籍している状態であれば、退学してから転学先を探す必要はありません。先に転学先を決めてから、在籍中の学校に手続きを申し出るのが一般的です。転学の場合、取得済みの単位は引き継げます。
高校を完全に退学してから入学する場合は「編入」になりますが、入学できる時期が学校によって変わります(4月のみ、年2回など)。タイミングは早めに確認しておいてください。
保護者がまずやるべきこと
正直なことを言うと、子どもが回復途中の段階では、学校の説明会に一緒に行くのは難しい場合があります。その段階では、保護者だけで情報収集を先に進めておくのが現実的な一手です。
まず、3校を目安に資料を取り寄せてみてください。登校頻度・サポート体制・費用を並べれば、どの学校が合うか少しずつ絞り込めるでしょう。
資料請求は無料で、子どもの状況を細かく説明する必要もありません。「検討中です」の一言だけで資料が届く学校がほとんどです。
関連記事:通信制高校診断(無料)でお子さんに合う学校タイプを確認する
タイプCの方へ — すぐに動かなくていい、不登校の子の回復を優先する選択
診断でタイプCだった方は、「今すぐ進路を決めなくていい」という状況にある可能性が高いです。
「何もしないのでは?」という不安はあると思います。でも、回復が十分に進んでいない段階で進路を動かそうとすると、かえって状態が悪化するケースがあるのも事実です。
「他のお母さんはみんな子どもの進路を一生懸命動かしているのに、自分だけ何もしていないのではないか」——そんな焦りも、不登校の親御さんからよく聞く声です。でも、回復段階を見ずに進路を急ぐと、せっかく溜まってきた心の体力をまた消耗させてしまうことがあります。「待つ」も立派なアクションです。
ここでは、「今は動かない」という選択の根拠と、別の道について正直にお伝えします。
通信制高校カフェでは、不登校の背景を「①自己肯定感の低下(子ども自身の心の状態)」「②学校でのストレス(人間関係・授業・環境などの外的要因)」「③親子関係・家庭環境の変化(家庭内の要因)」の3要因が複合的に絡み合った結果として捉えています。どの要因が強く影響しているかによって、進路選択より先に整えるべきことが見えてきます。
フリースクールで過ごしながら回復を優先する選択肢
フリースクールは、学校以外の居場所を提供する民間施設です。勉強だけでなく、体験活動・グループ活動・カウンセリングなど、子どもの回復をサポートする環境を整えています。
フリースクールに通うことで、次のような効果が期待できるはずです。
- 「学校以外の場所に行ける」という経験が自信につながる
- 同じ経験を持つ仲間との交流が回復を後押しする
- 生活リズムが少しずつ整ってくる
費用は施設によって差がありますが、月1〜5万円程度の施設が全体の約8割を占めます(文部科学省「フリースクール等に関する実態調査」(2015年調査))。公的な補助が受けられるケースもあります(東京都では2025年度から月額最大2万円の補助制度があります。自治体により異なります)。
フリースクールと通信制高校の組み合わせも可能です。「フリースクールで居場所を確保しながら、通信制高校で単位を積み上げる」という使い方は、通信制高校カフェへの相談の中でも多く見られます。フリースクールへの出席が、在籍中の学校の出席日数に認められる場合もあります(学校や自治体によって異なります)。
焦って学校復帰を目指すのではなく、まず「安心できる居場所を持つ」ことを優先する時期があっていいと思います。
📢 当サイトに投稿された口コミ
「息子が中学校から不登校で、私立の高校も自らやめ、ルネサンス高等学校に転学しました。家にいながらレポート提出で、単位をとれ、年に1回だけ、本校のある茨木の高校へ合宿があります。学校にいけない子のためにサポートしてくださり、親としては、高校だけは卒業してもらいたかったので、安心材料になりました」
— ゆっくりんさん(生徒の保護者・ルネサンス高等学校)
通信制高校カフェの「6段階回復モデル」で見る、進路を考える適切なタイミング
不登校の子どもの回復は、段階的に進んでいくことが一般的です。通信制高校カフェでは、多くの不登校・回復事例をもとに「6段階回復モデル」を提案しています。
不登校支援に関する複数の文献・研究をベースに体系化したもので、段階を飛ばして回復を急ぐと逆効果になりやすいことが分かっています。
| 段階 | 状態の目安 | 進路の話をしていいか |
|---|---|---|
| 第1段階:前兆期 | 欠席が増え始める。疲弊・不眠・頭痛などが出始める | まだ話せない |
| 第2段階:葛藤期 | 完全に休む。部屋から出られない日が多い | まだ話せない |
| 第3段階:開始期 | 少しずつ起き上がれるようになる。寝てばかりだった状態から、家の中で過ごす時間が増える | まだ早い |
| 第4段階:定着期 | 家の中で過ごすことが安定してくる。趣味や興味が戻ってくる | 少しずつ情報を共有してもいい |
| 第5段階:安定期 | 外出できるようになる。日によって活動量が増える | 進路の話を始めるタイミング |
| 第6段階:始動期 | 学校・仕事・活動に向けて自分から動き出す | 具体的な手続きを進められる |
大切なのは、「第5段階(安定期)に入るまで、進路の話は急がない」ということです。
葛藤期・開始期の段階では、「高卒認定は?」「通信制はどう?」という話を持ちかけると、プレッシャーになって状態が悪化することがあります。保護者がどれだけ心配しても、この段階では逆効果です。
第4段階(定着期)に入ったら、「こういう選択肢があるよ」という情報を、プレッシャーにならない形でさらっと伝えてみる程度が適切です。
進路を具体的に動かすのは、外出できるようになった第5段階以降が現実的でしょう。
「今どの段階にいるか」をまず確認してみてください。それだけで、保護者として次にすべきことが見えてきます。
中卒のまま就職・起業するルートは現実的か — 正直な評価
「通信制高校にも高卒認定にも行かず、中卒のまま働く」という選択肢についても、正直にお伝えします。
中卒就職の現実
中卒での就職は、求人の数と職種の幅が狭くなるのは事実です。
厚生労働省の調査(令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」9月末現在)によると、中卒向けの求人数は約700件に対して、高卒向けの求人数は約48万2千件と、求人の母数に大きな差があります。中卒で応募できる求人は、製造業・物流・飲食・建設などの現場系が中心で、オフィスワークやIT系の一般求人への応募は難しいのが現実です。
中卒でも道を開いた事例
一方で、学歴よりもスキルで評価される分野では、中卒でも活路を開いている人がいます。
- プログラミング・WebデザインなどのIT系スキル
- 料理・製菓・美容師などの職人系の技術
- 動画制作・SNS運用などのクリエイティブ系スキル
スキルを証明できれば、フリーランスや個人事業主としての働き方も視野に入ります。ただし、安定した収入を得るまでに相応の時間を要します。
「何もしない」は選択肢ではない
中卒でも道が開ける可能性はあります。ただし、それは「スキルを積む」「起業に向けて準備する」といった行動を伴う選択です。
「今は回復優先で何もしない」の時期があっていいことと、「中卒のまま何もしない状態を続ける」こととは、まったく別の話です。
回復が進んだら、何らかの形で動き始める必要があります。中卒就職・起業・通信制高校・高卒認定、どのルートを選ぶにしても、「動き始める」ことが前提になります。
今は回復を優先してください。外出できるようになったタイミングで、改めてどのルートを選ぶかを考えましょう。焦る必要はありませんが、回復のあとに続く道は必ず選んでいけます。
「高卒認定 vs 通信制高校」保護者が迷ったときの比較表
高卒認定と通信制高校、どちらも「中学卒業後の次の選択肢」として候補に上がります。でも、この2つは性質がまったく異なります。混同したまま判断すると、後で「こんなはずじゃなかった」となりかねないため、まずは違いを整理しましょう。
- 高卒認定:試験合格で大学受験資格を取得。最終学歴は中卒のまま
- 通信制高校:卒業すれば高等学校卒業の学歴。最短3年
- 費用:高卒認定は数千〜数万円 vs 通信制は90〜195万円
最終学歴・費用・期間の違いを表で整理
一番大切な前提から確認します。高卒認定は「資格」であり、高校卒業は「学歴」です。この違いが、就職・進学の場面で大きく影響します。
| 比較軸 | 高卒認定 | 通信制高校 |
|---|---|---|
| 取得できるもの | 資格(高等学校卒業程度認定試験の合格) | 学歴(高校卒業) |
| 最終学歴 | 中卒のまま(大学を卒業して初めて大卒になる) | 高卒 |
| 取得期間の目安 | 最短で半年〜1年(試験は年2回) | 最短3年(高校1年生から入学の場合) |
| 費用の目安 | 受験費用8,500円+(独学なら)テキスト代数万円。通信教育予備校なら年間20〜40万円、通学型予備校なら50万円前後 | 年間25〜80万円×3年間(国公立は1〜5万円、私立は30〜65万円が目安)。就学支援金で軽減可(2026年度から所得制限撤廃。私立通信制は最大年33万7,000円。文部科学省「高等学校等就学支援金制度」) |
| 難易度 | 科目ごとに合格を積み重ねる形式。合格ラインは約40〜50点(100点満点中) | 単位取得とスクーリング出席が条件。試験より課題・レポートが中心 |
| 進学への使いやすさ | 大学・専門学校の受験資格を得られる。合格後は受験勉強に集中できる | 高卒資格として幅広く使える。推薦入試も利用可能 |
| サポート体制 | 基本的に自力。予備校・サポート校を使う選択肢あり | スクーリング・担任制・カウンセリングなど学校によって手厚い |
ポイントは「費用が安いのは高卒認定、学歴が残るのは通信制高校」という整理です。どちらが正解かは、子どもの状態と目的によって決まります。
子どもの状態別 — 今の状況に合う選択肢はどちらか
お子さんが今どの状態にあるかによって、向いている選択肢が変わります。
タイプA(高卒認定が向いているケース)
- 外出できる程度には回復しており、試験会場に行ける見通しがある
- 大学進学を具体的に考えていて、勉強に気持ちが向き始めている
- 高校の単位をすでに取得していて、免除科目を使いたい
- 「高校という場所」に戻ることへの抵抗感が強い
この状態なら、高卒認定を最短ルートで取り、その後の受験勉強に集中するやり方が現実的でしょう。
タイプB(通信制高校が向いているケース)
- ある程度回復しているが、まだ外出に不安がある
- 高卒という学歴を手元に残したい
- 友人関係や学校という居場所を、ゆっくりでも作り直したい
- 進路がまだ決まっておらず、選択肢を広く持ちたい
通信制高校は週1〜3日の登校から始められる学校も多く、自分のペースで卒業を目指せます。学歴として「高卒」が残ることも、就職時の選択肢が広がります。
タイプC(今は動かなくていいケース)
- 外出がほとんどできない、または休養が最優先の状態
- 本人がまだ進路を考える気力を持てていない
- 不登校になってから日が浅く、心身の回復途中にある
この状態では、どんなに良い制度も「今すぐ使う」ことは難しいです。フリースクールや在宅支援を通じて回復を優先し、動けるようになってから選択肢を検討するのが現実的でしょう。
親として覚えておきたい「正直な落とし穴」
高卒認定と通信制高校、それぞれに注意点があります。隠さずにお伝えします。
落とし穴1:高卒認定は「学歴」ではなく「資格」
高卒認定を取得しても、最終学歴は中卒のままです。履歴書の学歴欄に「高卒」と書くことはできません。就職活動で「高卒以上」を条件とする求人に応募する場合、高卒認定だけでは対象外になるケースがあります。
落とし穴2:高卒認定後に進学しないと中卒のまま
高卒認定の合格は「大学・専門学校の受験資格を得た」という意味です。大学や専門学校に合格して卒業して初めて、最終学歴が変わります。高卒認定を取って受験をやめた場合、学歴は中卒のままです。この点を、お子さん自身がしっかり理解した上で選ぶことが大切です。
落とし穴3:通信制高校も卒業しなければ意味がない
通信制高校に入学しても、卒業できなければ高卒資格は得られません。単位取得とスクーリング出席が卒業の条件です。「入学すれば安心」ではなく、3年間(または4年間)のペース配分を最初から意識する必要があります。
落とし穴4:費用は通信制高校の方が総じて高い
高卒認定は受験費用が数千〜数万円で済みます。一方、通信制高校は3年間の総額が90〜195万円が目安で、手厚いサポート校では300万円前後になることもあります。2026年度の就学支援金拡充により、私立通信制は年33万7,000円(3年間で約101万円)の軽減が受けられますが、それでも家計の負担は無視できません。家計の状況を正直に確認した上で判断することをおすすめします(試算根拠:文部科学省「高等学校等就学支援金制度」および通信制高校カフェの学費調査)。
どの選択肢にも、光と影があります。落とし穴を知った上で選ぶことが、後悔しない判断につながるでしょう。
高卒認定・通信制を子どもに伝える時の声かけポイント
進路の話を子どもにどう切り出せばいいか、悩む保護者の方は多いです。このセクションでは、声かけの前に整理しておきたいことと、実際に使えるフレーズをお伝えします。
声かけの前に整理しておくこと — 保護者自身の「3つの不安」と課題の分離
子どもへの声かけを考える前に、一度立ち止まってほしいことがあります。それは「今自分が感じている不安は、誰の課題か」を整理することです。
アドラー心理学に「課題の分離」という考え方があります。これは「自分がコントロールできること(自分の課題)」と「自分にはコントロールできないこと(他者の課題)」を分け、他者の課題には踏み込まないという原則です。進路を選ぶのは子ども自身の課題であり、保護者の課題ではありません。保護者の課題は「情報を提供し、環境を整えること」であって、代わりに決めることではありません。
保護者が代わりに決めようとすると、子どもは「自分で決めさせてもらえない」と感じ、反発したり、逆に思考を止めてしまうことがあります。
当サイトに寄せられた相談の中にも、親が主導して学校を決めた結果、「この学校に決めた親を恨んでいます」と話すお子さんのケースがありました。親が良かれと思って決めた進路が、子どもにとっては後悔の原因になることがあります。
保護者自身が抱えやすい3つの不安を、まず言語化してみてください。
不安1:子どもの将来が閉じてしまうのではないか
「高校を卒業しないと、まともな仕事に就けないのでは」という恐怖です。しかし実際には、高卒認定・通信制高校・大学進学など、複数のルートが存在します。道が閉じているわけではありません。
不安2:自分の選択が子どもを追い詰めてしまうのではないか
「高卒認定を勧めたせいで失敗したら」「通信制を勧めたせいで後悔させたら」という罪悪感です。でも、親が情報提供して子どもが自分で選ぶなら、その選択肢は子どものものです。
不安3:子どもとの関係が壊れるのではないか
進路の話をしたら子どもが怒った、という経験をした保護者も多いです。アドラー心理学では、怒りは「内容」よりも「タイミング」や「伝え方」への反応として現れることが多いと考えられています。
この3つの不安を自覚した上で、少し落ち着いた状態で子どもと向き合うことが、最初の一歩です。
「高卒認定を勧めていいか」という親の迷いを整理する
「高卒認定を勧めていいものか」という問いは、保護者からよく寄せられます。答えを先に言うと、「勧める/勧めない」より「子どもが自分で選べる環境を整えられているか」が本質です。
保護者が「こっちが絶対いい」と強く押すと、子どもはその選択を「親の意見」として処理してしまいます。自分ごととして考えられなくなると、どんな良い制度も実際には動けません。
一方、保護者が「こういう選択肢があるよ」と情報を提示し、「どう思う?」と聞く形なら、子どもは考える余地を持てます。
高卒認定について話すなら、「こんな試験があって、在学中でも受けられるんだって。興味あったら資料見てみる?」という程度の軽さで十分です。「絶対これにしなさい」ではなく、「選択肢の一つとして知ってほしい」というトーンが大切です。
子どもが聞く耳を持ちやすいタイミングと伝え方の例
進路の話は、タイミングを間違えると逆効果になります。子どもが聞く耳を持ちやすいのは、以下の2つの場面です。
聞く耳を持ちやすいタイミング
1. 子どもの状態が安定している時期(外出が少し増えた、表情が明るくなったと感じる時)
2. 子どもの方から「将来どうしよう」「○○ってどういうこと?」と話題を出してきた時
焦っている親の状態は子どもに伝わります。親自身が落ち着いて、雑談の延長で話せる状況を待つ方が効果的です。
実際の声かけの例
まず情報を置いておくだけのアプローチ:
「高卒認定っていう試験があってさ、高校在学中でも受けられるんだって。資料、ここに置いておくね。興味あったら読んでみて。」
子どもが反応した時に聞くアプローチ:
「どんな感じだと思う? 一緒に調べてみようか。」
子どもが「やってみようかな」と言ったら:
「じゃあ一緒に調べてみよう。どこから始めたい?」
大切なのは、親が「答えを持って提示する」のではなく、「一緒に考える姿勢を見せる」ことです。
声かけのコツとして、アドラー心理学の「勇気づけ」も参考になります。「勇気づけ」とは、当たり前に思える小さな行動に対して「ありがとう」「助かった」「嬉しい」と感謝や喜びを伝える関わり方です。「合格できたらすごい」という結果評価ではなく、「今日も少し調べられたね」「資料を一緒に見てくれて嬉しい」とプロセスに目を向けることで、お子さんが自分のペースを信じやすくなります。
通信制高校カフェ管理人・小谷からひとこと(運営者コラム)
✍️ 通信制高校カフェ運営者より 私自身、通信制高校を4年かけて卒業しました。スポーツ推薦で入った工業高校で人間関係や家庭の事情からつまずき、退学して公立の通信制高校に転入しました。当時は「通信制に行くことは負けだ」と思っていた時期もあり、卒業後にうつ状態になったこともあります。それでも、通信制高校では生徒会長を務めるなど、自分のペースで自分の役割を見つけられました。同級生たちは今、税理士、IT企業の社員、美容師、テレビプロデューサーなど、それぞれ自分の道を歩んでいます。当時の私には、進路について相談できる窓口も情報もほとんどありませんでした。このサイトを運営しているのは、当時の私のような子と、その保護者に「選択肢がある」ことを伝えたいからです。高卒認定でも通信制高校でも、どちらも「あり」です。大事なのは、子ども自身が「これを選んだ」と思えるプロセスだと、自分の経験から感じています。
よくある質問(FAQ)
保護者からよく寄せられる質問に、正直にお答えします。
Q1. 高卒認定を取っても最終学歴は中卒のままですか?
はい、高卒認定を取得しても最終学歴は中卒のままです。高卒認定は「高等学校卒業と同程度の学力がある」と国が認める資格であり、学歴の変更は大学・専門学校を卒業して初めて起きます。就職時に「高卒以上」が条件の求人では対象外になるケースがあるため、進路計画の中でしっかり確認しておきましょう。
Q2. 高校在籍中でも高卒認定試験は受けられますか?
高校に在籍したままでも受験できます。「退学してから受けるもの」というイメージを持つ方が多いですが、在学中でも受験資格があります。ただし、高校で取得済みの単位は一部の科目で免除の対象です。在籍している学校の教務担当に確認し、免除できる科目を把握してから準備を進めると効率的です。
Q3. 高卒認定と通信制高校、どちらが就職に有利ですか?
就職の選択肢の広さでは、通信制高校(高卒資格あり)の方が有利な場面が多くなります。「高卒以上」を応募条件とする求人は多く、高卒認定だけでは対象外になるケースも少なくありません。一方、高卒認定を経て大学・専門学校を卒業すれば、その学歴が就職活動で評価されます。どちらが有利かは、子どもが将来どのルートを想定しているかによって変わります。
Q4. 合格ラインは何点ですか?不登校でも独学で合格できますか?
合格ラインは各科目100点満点中おおむね40〜50点が目安です。文部科学省は正確な合格点を公表していませんが、試験難易度は高校基礎レベルが中心です。不登校で授業を受けていなくても、市販の参考書と過去問で合格を目指せます。ただし、苦手科目が多い場合は予備校やサポート校の使用が現実的な選択肢でしょう。
Q5. 高卒認定試験は1回で全科目合格しなければいけませんか?
全科目を1回の試験で合格する必要はありません。科目ごとに合否が判定され、合格した科目は次の試験で免除されます。年2回(8月・11月)実施されるため、複数回に分けて少しずつ科目をクリアできます。焦らず自分のペースで積み重ねていけるのが、この制度の大きなメリットです。
Q6. フリースクールに通いながら高卒認定を目指せますか?
目指せます。フリースクールと高卒認定試験は制度上つながっており、一部は高卒認定サポートを授業に組み込んでいます。そのような施設では試験対策に集中できる環境が整い、生活リズムも整いやすくなります。通うことで勉強の土台が固まってから試験に臨むケースも多いです。学校を選ぶ際に、高卒認定サポートの有無を確認してみてください。
Q7. 高卒認定の受験費用はどれくらいかかりますか?
受験料は収入印紙で支払い、受験する科目数によって異なります。7科目以上で8,500円、4〜6科目で6,500円、3科目以下で4,500円が目安です(文部科学省「高等学校卒業程度認定試験規則」に基づく)。独学なら参考書・問題集代が数千〜2万円程度、通信教育予備校を使う場合は年間20〜40万円程度、通学型予備校を使う場合は50万円前後かかることもあります。費用の幅が広いため、本人の学力と目標スケジュールに合わせて選ぶことが大切です。
まとめ — 不登校の今が、選択肢を考え始めるちょうどいいタイミング
高卒認定か、通信制高校か、それとも今は回復を優先するか。どれを選んでも、あなたのお子さんの可能性は閉じていません。



迷ったときは「今の子どもの状態で無理なく続けられるか」を最初の基準にしてください。進路は変えられますが、子どものエネルギーを使い切ってしまうと回復に時間がかかります。
どの道を選んでも「自立」がゴール — 3択それぞれの自立ルート
3つの選択肢のゴールは、どれも同じです。「自分の人生を自分で選び、自分の足で歩いていける状態になること」。道の形が違うだけで、目指す場所は変わりません。
文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」でも、不登校支援のゴールは「再登校」ではなく「社会的自立」であると明示されています。高卒認定であれ通信制高校であれ、最終的に子どもが自分の足で歩き始めることが、本当の意味での「解決」です。
タイプAのルート(高卒認定)
高卒認定取得 → 大学・専門学校受験 → 卒業 → 就職・進路選択 → 自立
タイプBのルート(通信制高校)
通信制高校入学 → 3〜4年で高校卒業 → 進学または就職 → 自立
タイプCのルート(今は回復優先)
回復・安定 → フリースクールや在宅支援を使う → 状態が整ったところで高卒認定または通信制高校を検討 → 自立
最もバランスが取れているのは通信制高校ルートです。高卒という学歴が残り、生活リズムを保ちながら進められます。ただし、どのルートが「うちの子に合うか」は、今のお子さんの状態次第です。
どの道を歩んでも、「不登校だったから将来が閉ざされた」ということにはなりません。
保護者の次の一歩 — 今夜できる3つのアクション
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。今夜から動けるアクションを3つまとめます。
アクション1:診断ツールで自分のタイプを確認する
この記事の冒頭にある3択診断で、お子さんの状態に合う選択肢を確認してください。5分もかかりません。「タイプA・B・C」のどれに近いかが分かるだけで、次に何をすべきかがはっきりします。
アクション2:人気通信制高校まとめで具体的な学校を確認する
比較するには、具体的な情報が必要です。人気通信制高校まとめで、費用・通学頻度・サポート体制を学校ごとに確認してみてください。「うちの子に合う学校」のイメージが具体的になってきます。
アクション3:子どもと10分だけ話す
進路の決断を迫る必要はありません。「最近どんな気分?」「何か気になることある?」くらいの雑談から始めて構いません。子どもが話を聞いてくれない日があっても、話しかけ続けること自体が「あなたのことを考えている」というメッセージとして伝わります。
通信制高校カフェの考える「不登校解決」のゴールは、学校に戻ることではなく、お子さんが自分の人生を自分で歩いていける状態になることです。高卒認定でも通信制高校でも、フリースクールでも、それぞれのルートが「自立」につながっていれば、それが正解です。
不登校の今が、選択肢を考え始めるちょうどいいタイミングです。焦らず、でも前向きに、一歩ずつ進んでいきましょう。
この記事のまとめ
- 高卒認定は「試験合格で大学受験資格を得る」制度。最終学歴は中卒のまま
- 通信制高校は卒業すれば「高等学校卒業」という正式な学歴が得られる
- 今は回復優先でいい。子どもの状態に合わせて進路は後で変えられる
- まず資料請求・相談から始めれば、決断を急ぐ必要はない
失敗しない通信制高校選びのコツ
自分に合った学校を選びやすい通信制高校ですが、残念ながら、「入学したけど、やっぱり合わなかった…」というケースが少なくないのが現状です。
よくある原因として、
- 1つの学校しか検討しなかった
- 親の意向で決めてしまった
- 学校見学にも行かなかった
といったことが原因としてあげられます。
こういった後悔の声に共通しているのは、十分な比較検討をしなかったということです。この失敗を避けるには、複数の通信制高校を比較し、自分に合った学校を慎重に選ぶことが大切です。


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