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【診断付き】適応障害でも通信制高校なら通える|向いている理由と転校の進め方

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今のあなたが読むべきセクションは?|3問チェック

これは診断ではなく、記事のどこから読めば役立つかを案内する目安です。3問で確認できます。

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適応障害かもしれないと言われても、通信制高校なら自分のペースで高校生活を続けられます。全日制が合わなくなったとしても、それはお子さんが弱いからでも、逃げているからでもありません。環境を変えてもいいのです。

「朝になるとお腹を痛がる」「学校に行こうとすると涙が出る」。そんな様子を前に、続けさせるべきか、休ませるべきか。転校は逃げになるのではと、夜中にスマホを握りしめている保護者の方は少なくありません。お子さん本人も、まわりに言えないまま一人で抱えていることがあります。

私はこの通信制高校カフェの管理人・小谷です。私自身、思うように学校へ通えなくなった時期を経験し、公立の通信制高校を4年かけて卒業しました。だからこそ、今しんどい場所から少し離れることが、決して終わりではないと伝えたいのです。あなたは一人ではありませんし、将来が閉じてしまうわけでもありません。

文部科学省の令和6年度調査では、不登校により高校に通えていない生徒が67,782人にのぼります。学校に通えなくなる背景はさまざまで、適応障害もそうした要因の一つに挙げられることがあります。通信制高校は病気を治す場所ではありませんが、通学の負担を減らし、自分のペースで学び直せる環境調整の選択肢になります。

この記事では、まずセルフ診断で今の状況を整理し、全日制を続ける・休む・転校するという3つの選択肢を中立に比べたうえで、通信制が向く5つの理由までを一緒に見ていきます。焦らなくて大丈夫です。

通信制高校カフェ編集長小谷良太
こたにりょうた

通信制高校研究家のこたに( YouTube / Instagram / X )です!この記事は、通信制高校の卒業生であり、合同説明会で講演や進路相談を行ってきた僕、こたにが、自身の経験を基に解説します!

この記事でわかること

  • セルフ診断で今の状況を整理する方法
  • 全日制を続ける・休む・転校するという3つの選択肢の考え方
  • 通信制高校が適応障害に向いている5つの理由
  • 転入・編入の違いと転校の進め方
  • お子さんを支える親の関わり方
目次

不登校で通信制高校を選ぶ注意点

不登校生徒数は毎年過去最高を更新し、その不登校の子どもの受け皿になっている通信制高校。自由度が高いからこそ合った学校も見つけやすく、通信制高校に入ることは、再登校のきっかけにもなりやすいです。

ただし注意して欲しいことがあります。それが

「心のエネルギーが少ない状態のときに学校見学に行くと、最初に行った高校に決めてしまいがち」ということ。

これだと、複数校から検討できていないので、「入学したけど、やっぱり合わなかった…」というケースが少なくないのが現状です。

この失敗を避けるには、不登校の子どもを支える親が、先に複数の選択肢を持っておくことが重要。

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【セルフ診断】今の高校を続ける?通信制を検討する?10問チェック

まずは今の状況を10問で整理してみましょう。当てはまる項目が多いほど、環境を変える選択肢を一度考えてみる価値があるという目安です。少なくても多くても、それで何かが決まるわけではありません。

この診断の使い方と大切な注意

最初にお伝えします。これは適応障害かどうかを判定する医師の診断ではありません。今の状況を見える化し、次に何を考えればいいかを整理するための目安です。

チェックの結果で、お子さんや自分を「適応障害だ」と決めつける必要はありません。気になる症状が続くときは、自己判断せず医師や専門機関に相談してください。診断や治療は専門家の役割です。

10問チェックリスト

次の10項目のうち、当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。

#チェック項目
1学校に行こうとすると、頭痛・腹痛・吐き気などの身体の不調が出る
2朝、起きられない・布団から出られない日が増えている
3学校のことを考えると、強い不安や気分の落ち込みがある
4特定のきっかけ(進級・転校・人間関係の変化など)から不調が始まった
5休みの日や家にいるときは、比較的落ち着いて過ごせる
6欠席や遅刻が増え、本人も気にして焦っている
7全日制の毎日の通学や時間割が、負担に感じられている
8本人が「学校を変えたい」「今の環境がつらい」と話したことがある
9すでに医療機関を受診している、または受診を考えている
10家族だけで抱え込み、誰に相談していいか分からない

結果の目安と次に読むセクション

当てはまった数を、おおよその目安として見てみましょう。あくまで状況整理のためのものです。

0〜3個の方:今は大きく環境を変えるより、まず状況を見守る段階かもしれません。適応障害とはどういうものかを知っておくと、変化に早く気づけます。「適応障害とは」のセクションから読んでみてください。

4〜6個の方:全日制を続ける・休む・転校するという選択肢を、一度整理して比べてみる時期かもしれません。「3つの選択肢をどう考えるか」のセクションが役に立ちます。

7個以上の方今の環境が本人に合っていない可能性があります。通信制という環境調整の選択肢を知っておくと、視野が広がります。「通信制高校が向いている5つの理由」を読んでみてください。

ここで大切なことをもう一度お伝えします。つらさが続いたり強かったりするときは、一人で抱えず医師や専門機関に相談してください。 いまとてもつらい気持ちが強いときは、信頼できる大人や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に話してください。あなたが安心して過ごせることが、何よりも大切です。

結論:適応障害でも、通信制高校なら「自分のペース」で学び続けやすい

適応障害と向き合う高校生にとって、通信制高校は「環境調整」の有力な選択肢になります。毎日決まった時間に通う負担を減らし、体調の波に合わせて学習を進められるからです。これがこの記事の結論です。

通信制高校は病気を治す場所ではありません。けれど、つらさの原因になっている環境そのものを変えられます。学ぶことを諦めず、自分のペースを取り戻していける場所です。

私自身、全日制に通えなくなり通信制に移ったとき、毎日通わなくていいというだけで呼吸が楽になったのを覚えています。環境を変えることは、逃げではなく回復のための調整です。

あなたは一人ではない|全日制から移った先輩の声

「自分だけがこんな思いをしている」。そう感じている方に、当サイトに届いた一つの声を紹介します。全日制から転入し、新しい環境で居場所を見つけた先輩の言葉です。

📢 当サイトに投稿された口コミ

1年生の時に全日制高校から転入しました。当時私は精神的な体調不良で休みがちでしたが、そんな私でも受け入れてくれて、且つ同じような経験をした仲間がたくさんいたので雰囲気は良く、すぐに溶け込むことができました。学力が伸びるかというと正直難しいところはありますが、こういった学校を経験しているからこその考え方やこういう学校があることで救いになる生徒がたくさんいると思うので、今後も長く続いてほしいなと思います。

— プリン(第一学院高等学校・卒業生)

同じような経験をした仲間がいる。受け入れてもらえる。それだけで救われる生徒がいます。あなたや、あなたのお子さんも、決して一人ではありません。

通信制が向く理由の早見表

通信制が適応障害と向き合う生徒に向いている理由を、まず一覧で見てみましょう。詳しくは後のセクションで解説します。

観点全日制通信制
登校頻度ほぼ毎日年数日〜週数日など選べる
学習ペースクラス一律自分のペースで進められる
対人関係教室で密度が高いオンライン中心など調整できる
体調への配慮一律の時間割体調に合わせやすい
サポート学校によるカウンセラー配置の学校もある

「環境調整」という考え方|休養と並走する選択

ここで知ってほしいのが「環境調整」という考え方です。これは、つらさの原因になっている環境を本人に合う形に変えることを指します。

環境調整:つらさの原因になっている環境を、本人に合う形に変えること。医療による休養と並走させられる回復のための工夫を指します。

厚生労働省「こころの耳」の用語解説によれば、適応障害は環境変化によるストレスが個人の順応力を越えたときに生じる情緒面・行動面の不調とされています。そして、環境調整が状態の回復に重要だと説明されています。だからこそ、医療による休養と、環境を整えることは、どちらか一方ではなく並走させられます。通信制は医療の代わりではなく、休養と一緒に進められる選択肢です。

イメージとしては「心の体力」モデルが分かりやすいかもしれません。心の体力が落ちているときに、全日制という負荷の大きい環境を続けると、回復が追いつきません。負荷を一度下げて、体力を取り戻しながら学ぶ。通信制はその「負荷を下げる」役割を担えます。

適応障害とは|高校生に起こりやすい症状と背景

適応障害とは、はっきりとしたストレス要因をきっかけに、気分や行動に不調が現れる状態を指します。ここでは厚生労働省の情報をもとに、慎重に整理します。診断は医師が行うものなので、ここでの説明は理解のための目安としてお読みください。

適応障害とは|ストレス因と環境の関係

適応障害は、進級・転校・人間関係の変化といった、はっきりしたストレス要因が起きてから比較的短い期間で症状が現れるとされています。厚生労働省「こころの耳」でも、ストレスとなる環境変化との関連が特徴として説明されています。

特徴の一つに、ストレス要因から離れると症状が和らぎやすい点があります。休みの日は落ち着いて過ごせるのに、登校が近づくと不調が強まる。そんな様子が見られることがあります。

高校生に出やすい症状|情緒・身体・行動の3面

高校生に現れる不調は、大きく3つの面に分けて考えると整理しやすいです。

情緒面では、強い不安、気分の落ち込み、イライラ、涙もろさなどが見られます。身体面では、頭痛、腹痛、吐き気、めまい、眠れない・起きられないといった訴えが出ることがあります。行動面では、欠席や遅刻の増加、外出を避ける、これまで楽しんでいたことへの興味が薄れる、といった変化が現れます。

これらはあくまで一般的に挙げられる例です。当てはまるからといって適応障害とは限りません。気になる場合は医師に相談しましょう。

朝起きられない・腹痛などの身体症状|起立性調節障害との関係

「朝起きられない」「立つと気分が悪くなる」「お腹が痛い」。こうした身体の不調は、起立性調節障害(OD)でも見られます。ODは自律神経の働きが関係する体の病気で、思春期に多いとされています。

適応障害の身体症状とODは、見た目が似ているため混同されやすいのが実情です。両者が重なっていることもあります。どちらであっても、自己判断は禁物です。身体の不調が続くときは、まず医療機関を受診し、医師に相談してください。

うつ病との違い|混同されやすいポイント

適応障害とうつ病は、気分の落ち込みなど重なる症状があり、混同されやすいものです。一般に、適応障害ははっきりしたストレス要因と結びつき、その要因から離れると比較的症状が和らぎやすいとされています。

一方うつ病は、明確なきっかけがなくても症状が続き、何をしても気分が晴れない状態が長く続く傾向があるとされます。ただし、この線引きは専門家でも慎重に行うものです。どちらかを家庭で判断せず、医師の評価を受けることが大切です。

高校生に多い背景|人間関係・学業・環境変化

高校生が適応障害と向き合う背景には、いくつかの要因が挙げられます。クラスや部活での人間関係、勉強や成績へのプレッシャー、進級や転校による環境の変化などです。

思春期は環境の変化に敏感な時期でもあります。本人の性格や気質と、置かれた環境との相性が、不調のきっかけになることがあります。これは本人の努力不足ではありません。

まず医師・専門機関に相談することの大切さ

ここまで読んで「もしかして」と感じた方へ。一番大切なのは、家庭だけで抱え込まず、医師や専門機関に相談することです。

スクールカウンセラー、心療内科、児童精神科、地域の精神保健福祉センターなど、相談できる窓口は複数あります。家庭での関わり方に悩んだときは、不登校の高校生を持つ親の対応はこちらもあわせて参考にしてください。専門家とつながることが、回復への第一歩になります。

なぜ全日制がつらいのか|適応障害と全日制環境のミスマッチ

全日制がつらくなるのは、本人の心が弱いからではありません。全日制という環境の特徴が、今の体調や状態と合っていないだけです。ここではそのミスマッチを具体的に見ていきます。

毎日通学・固定された時間割という負担

全日制は、朝決まった時間に登校し、夕方まで決まった時間割で過ごすことが前提です。体調に波があるとき、この「毎日同じリズムを守る」こと自体が大きな負担になります。

朝起きられない日があっても、休めば欠席が増えていく。この積み重ねが、本人をさらに追い込みます。

人間関係の密度と教室という環境

全日制の教室は、同じ顔ぶれと長い時間を共有する、対人密度の高い空間です。人間関係に敏感になっているとき、この密度がしんどさにつながることがあります。

休み時間も給食も、常に誰かと一緒。一人になれる場所が少ないことが、心の負担を増やします。

欠席・遅刻が増えることへの不安と悪循環

欠席や遅刻が増えると、「単位は大丈夫か」「みんなに置いていかれる」という不安が募ります。その不安がさらに体調を崩し、また休む。こうした悪循環に入ってしまうことがあります。

本人も、休みたくて休んでいるわけではありません。行きたいのに行けない。そのつらさを、まず受け止めてあげてください。中学生の不登校から高校進学を考える流れについては、中学生の不登校から高校進学を考えるときも参考になります。

「逃げ」ではなく環境との相性の問題

ここで一番伝えたいことがあります。全日制が合わないのは「逃げ」でも「甘え」でもありません。本人と環境の相性の問題です。

足のサイズに合わない靴を履き続けると、足を痛めます。それと同じで、合わない環境にとどまり続けることが、いつも正解とは限りません。環境を変えてもいいのです。

転校・休学・全日制継続|3つの選択肢をどう考えるか

適応障害と向き合うとき、進路には大きく3つの選択肢があります。全日制を続ける、休学して様子を見る、通信制へ転校する。どれが正解かは、状況によって変わります。焦って一つに決めず、まず3つを並べて考えてみましょう。

3つの選択肢

  • 全日制で続ける(合理的配慮・別室登校という方法)
  • 休学して様子を見る(回復に専念する時間をつくる)
  • 通信制へ転校する(環境そのものを変える)

選択肢1:全日制で続ける|合理的配慮・別室登校という方法

いきなり転校を考えなくても、今の全日制で続けられる工夫があります。一つが合理的配慮です。診断や状況に応じて、登校時間をずらす、別室で過ごす、課題の調整をするといった配慮を、学校に相談できる場合があります。

別室登校は、教室には入れなくても保健室や相談室で過ごす方法です。学校とのつながりを保ちながら、本人の負担を減らせます。まずは担任やスクールカウンセラーに相談してみる価値があります。

選択肢2:休学して様子を見る|メリット・デメリットと期間の考え方

体調が大きく崩れているときは、休学して回復に専念する選択肢もあります。学業から一度離れ、心身を休めることで、回復のきっかけになることがあります。

一方で、休学が長引くと「このまま戻れないのでは」という不安が生まれることもあります。期間をあらかじめ区切り、医師と相談しながら見通しを立てると、本人も家族も安心しやすくなります。休学はゴールではなく、次を考えるための時間です。

選択肢3:通信制へ転校する|環境そのものを変える

全日制という環境自体が負担になっている場合、通信制への転校で環境を根本から変える方法があります。登校頻度や学習ペースを自分に合わせられるため、体調と両立しやすくなります。

転校は後退ではありません。合わない環境から、合う環境へ移るという前向きな選択です。具体的に通信制がなぜ向くのかは、次のセクションで詳しく解説します。

3つを比較する判断軸|症状・本人の希望・回復の見通し

3つの選択肢を比べるとき、次の判断軸が役に立ちます。

判断軸見るポイント
症状の程度通学できる状態か、休養が最優先か
本人の希望本人は今の学校を続けたいか、環境を変えたいか
回復の見通し短期で戻れそうか、時間が必要そうか

大切なのは、本人の希望を真ん中に置くことです。そして、これらは家庭だけで決めず、医師や学校とも相談しながら整理してください。どの選択肢にも、それぞれの良さがあります。

通信制高校が適応障害に向いている5つの理由

通信制高校が適応障害と向き合う生徒に向いているのには、明確な理由があります。それは「環境を本人に合わせられる」仕組みがあるからです。ここでは5つの理由を、仕組みの面から解説します。

こたにりょうた

大事なのは「合わせてもらう」のではなく「自分で選べる」ことです。体調の波があっても、無理なく学び続けられますよ。

理由1:登校頻度を選べる|スクーリングは年数日〜の学校もある

通信制の大きな特徴は、登校頻度を選べることです。スクーリング(面接指導)は学校によって、年に数日程度のところから、週に数日通うところまでさまざまです。

なぜこれが向いているのか。適応障害と向き合う生徒にとって、「毎日決まった時間に登校する」こと自体が負担になりやすいからです。登校頻度を下げられれば、その負担を根本から減らせます。

調子のいい時期に少し多めに通い、つらい時期は最低限に絞る。そんな調整もできます。管理人の立場から見ても、登校頻度を選べることは、体調の波がある生徒にとって両立のしやすさに直結します。全日制では難しいこの柔軟さが、通信制では仕組みとして用意されています。

理由2:自分のペースで学習できる|単位制・レポート中心

通信制の多くは単位制で、レポート提出を中心に学習を進めます。クラス全員が同じペースで進む全日制と違い、自分のペースで取り組めます。

全日制では、授業が一律に進むため、休むと「みんなに置いていかれる」焦りが生まれます。この焦りが体調をさらに崩す引き金になることもあります。通信制ならレポートを自分のリズムで進められるため、その焦りから解放されやすくなります。

調子のいい日にまとめて進め、つらい日は休む。そうした調整がしやすい仕組みです。学ぶこと自体を諦めずに済むのは、本人にとっても家族にとっても、大きな安心材料になります。管理人としても、学びの手応えが自己肯定感の回復につながる場面を見てきました。

理由3:人間関係の密度を調整できる|オンライン・通学の選択

通信制では、オンライン中心のコースを選んだり、通学日数を絞ったりして、人間関係の密度を調整できます。対人面に敏感になっているとき、この調整ができることは大きな支えになります。

全日制の教室は、同じ顔ぶれと一日中過ごす、対人密度の高い空間です。人間関係が不調のきっかけになっている場合、この環境を続けること自体がストレスになります。通信制なら、関わる人や時間を自分で選べます。

一人の時間を確保しながら、必要なときだけ人と関わる。そんな距離感で学べる環境を選べます。管理人の立場から見ても、対人の負荷を自分で調整できることは、回復の土台づくりに役立ちます。

理由4:体調に合わせた学習スケジュール|休養と両立しやすい

通信制は時間割の縛りがゆるやかなため、体調に合わせて学習スケジュールを組めます。これは、医療による休養と学業を並走させたいときに役立ちます。

適応障害と向き合うときは、まず休養が大切になる時期があります。全日制では休養と学業の両立が難しく、どちらかを諦めることになりがちです。通信制なら、休養を優先しながら、無理のない範囲で学びを続けられます。

午前は調子が出ないなら午後に学ぶ、通院日は学習を軽めにする。そうした柔軟さが、回復と学びの両立を後押しします。管理人としても、休む時間をしっかり取れる環境が、結果的に学びの継続につながると感じています。

理由5:カウンセラー・養護教諭等のサポート体制

通信制のなかには、カウンセラーや養護教諭が配置され、メンタル面を支える体制を整えた学校があります。心の不調と向き合う生徒にとって、相談できる相手が身近にいることは心強いものです。

全日制でも保健室やスクールカウンセラーはありますが、忙しさのなかで十分に頼れないこともあります。適応障害への理解や配慮の経験がある通信制を選べば、安心して通い続けやすくなります。実際に星槎国際高等学校に通った卒業生から、こんな声が届いています。

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先生方が定期的にカウンセリングをしてくださっていたので、メンタル面のサポートは万全でした。しかし勉強面のサポートはあまりないので、自分から積極的に動く必要があります。

— くまのパトロール(星槎国際高等学校・卒業生)

サポート体制は学校によって差があります。だからこそ、自分に必要な支えがある学校かを確認することが大切です。自分のペースで通える通信制高校を診断で探すことから始めてみてください。

通信制高校への転校の進め方|転入・編入の違いと手続き

通信制への転校を考えたとき、まず知っておきたいのが「転入」と「編入」の違いです。手続きの流れと、高3でも間に合うのかという不安に、順を追って答えていきます。

転入と編入の違い|在籍したまま移るか一度退学するか

転入と編入は、似ているようで違います。転入は、今の高校に在籍したまま別の学校へ移ることです。学籍が途切れないため、学年や単位を引き継ぎやすいのが特徴です。

編入は、一度退学してから別の学校に入り直すことを指します。すでに退学している場合は編入になります。どちらが自分の状況に当てはまるか、転校先に確認しましょう。

転校のタイミング|高1〜高3いつでも可・高3でも間に合うか

通信制への転入は、多くの学校で年間を通じて受け付けています。高1でも高2でも、そして高3でも可能です。

「高3だからもう遅い」と諦める必要はありません。転入時期や単位の状況によっては、同級生と同じ時期の卒業を目指せる場合もあります。焦らず、まず転校先に相談してみてください。不登校からの高校受験や進路選びの考え方は、不登校からの高校受験・進路選びの考え方も参考になります。

単位の引き継ぎと卒業までの見通し

通信制を卒業するには、3年以上の在籍と、定められた単位数の取得が必要です。これまで取得した単位は、転入先に引き継げる場合が多くあります。

引き継げる単位数によって、卒業までの見通しが変わります。転校を検討する際は、これまでの単位がどう扱われるかを、転校先に必ず確認しましょう。

診断書の扱いと担任・主治医との連携の進め方

転校の手続きで、診断書が必須とは限りません。ただ、配慮を求めたい場合や、状況を学校に伝えたい場合に、診断書が役立つことがあります。

進め方としては、まず主治医に学校生活の状況を伝え、今後の見通しを相談します。そのうえで、現在の担任に転校の意向を伝え、転校先の学校とも連絡を取ります。医療と学校をつなぐ橋渡しを、保護者がサポートしてあげると、本人の負担が減ります。

通信制高校を選ぶときのチェックポイント

通信制高校は学校ごとに特徴が大きく異なります。適応障害と向き合う生徒にとって、特に確認したいポイントを整理します。数字の相場ではなく、「何を確認すべきか」という観点でお伝えします。

スクーリングの頻度と形式|通学型・自宅型

まず確認したいのが、スクーリングの頻度と形式です。年に数日の集中型から、週に数日通う型まで、学校によってさまざまです。

通学が負担なら、オンラインや自宅で完結しやすいコースを選べます。本人の体調と希望に合った頻度・形式の学校かを、最初に確認しましょう。

メンタルサポート体制|カウンセラー常駐・配慮の実績

適応障害と向き合う生徒にとって、メンタルサポート体制は重要な観点です。カウンセラーが常駐しているか、これまでに配慮の実績があるかを確認しましょう。

説明会で「体調に波がある生徒への対応経験はありますか」と尋ねてみると、学校の姿勢が見えてきます。安心して通える支えがあるかを見極めてください。

学費・卒業率・サポート校との違いという観点

学校を比べるとき、学費や卒業率、サポート校との違いも確認しておきたい観点です。公立か私立か、サポート校を併用するかで、費用や支援の手厚さが変わります。

具体的な学費の相場は、後のよくある質問で触れます。ここでは「これらを比較する視点を持っておく」ことが大切だと押さえてください。サポート体制で選ぶ人気の通信制高校も参考にしながら、複数校を見比べましょう。

見学・説明会で確認したいことリスト

最後に、見学や説明会で確認したいことをまとめます。

説明会で確認したいこと

下のリストを印刷して持っていくと、聞き忘れを防げます。本人の体調と希望に合うかを軸に、複数校を見比べてみてください。

  • スクーリングの頻度・形式は本人に合うか
  • カウンセラーや養護教諭など相談できる人がいるか
  • 体調に波がある生徒への対応経験があるか
  • 単位の引き継ぎと卒業までの見通し
  • 学費の総額とサポート校併用の有無

気になる学校が見つかったら、必ず実際に足を運び、本人の感覚も大切にしながら選んでください。

適応障害の高校生を支える親の関わり方

お子さんが適応障害と向き合うとき、親の関わり方は回復を大きく左右します。とはいえ「正しく接しなければ」と気負う必要はありません。基本となる関わり方を、いくつか紹介します。

まず休養を認める|「がんばれ」を控え、勇気づける

つらそうなお子さんに、つい「がんばれ」と言いたくなります。けれど、すでに精一杯がんばっている本人には、その言葉がプレッシャーになることがあります。まずは休むことを認めてあげてください。

ここで役立つのが、アドラー心理学の「褒める」と「勇気づける」の違いです。褒めるは、結果を評価する縦の関係です。一方、勇気づけるは、本人の気持ちに共感し、対等な横の関係で支えることです。「よくここまでがんばってきたね」と気持ちに寄り添う言葉が、本人の力になります。具体的には、当たり前に見える行為に「ありがとう」「助かった」「嬉しい」と言葉をかけることが、今日からできる勇気づけの第一歩です。

学校に行く・行かないを本人のペースに委ねる「課題の分離」の考え方も、親が抱え込みすぎないために役立ちます。

登校刺激を控え、本人のペースを尊重する

「明日は行けそう?」と毎日聞くことは、登校刺激になり、本人を追い詰めることがあります。回復には、安心して休める時間が必要です。

本人のペースを尊重し、せかさないこと。家が安全な居場所であることが、回復の土台になります。

医療と学校の橋渡しをする

本人が体調を崩しているとき、医療機関とのやり取りや、学校との連絡を一人で抱えるのは大変です。ここは保護者がサポートできる部分です。

主治医に学校生活の様子を伝え、学校には本人の状況を共有する。この橋渡しを親が担うことで、本人は治療と回復に専念できます。

こたにりょうた

親御さんがすべてを一人で背負わなくて大丈夫です。窓口や支援者を頼ることも、立派なサポートのひとつですよ。

進路を急かさない|将来は閉じていないと伝える

「このままで進路はどうなるのか」。親として不安になるのは自然なことです。けれど、その不安を本人にぶつけると、プレッシャーになります。

進路を急かさず、「将来は閉じていない」という安心を伝えてください。今は回復が最優先です。進路の選択肢は、回復してからいくらでも考えられます。

親自身のケアも大切に|情緒感染に注意

最後に、親自身のケアも忘れないでください。親が不安や落ち込みを抱え込むと、その気持ちは「情緒感染」として本人にも伝わります。

親が少し肩の力を抜けると、家庭の空気がやわらぎます。一人で抱えず、相談窓口や同じ立場の人とつながることも大切です。保護者向け無料LINE講座では、こうした関わり方のヒントを受け取れます。

✍️運営者コラム|環境を変えて自分のペースを取り戻した先輩たち

ここでは、通信制高校カフェ管理人・小谷自身の経験と、これまで相談の現場で見てきたことを、率直にお伝えします。

管理人・小谷自身の経験

私自身、高校時代に思うように学校へ通えなくなった時期がありました。当時は「自分はダメなのではないか」と何度も思いました。最終的に、公立の通信制高校を4年かけて卒業しました。

時間はかかりましたが、自分のペースで学べる環境に移ったことで、少しずつ前を向けるようになりました。あのとき環境を変えてよかったと、今は心から思っています。

相談の現場で見た|環境調整で自分のペースを取り戻したケース

相談の現場では、全日制で体調を崩していた生徒が、通信制に移って自分のペースを取り戻していく姿を何度も見てきました。

最初は不安そうだった生徒が、登校頻度を自分で選べるようになり、表情が少しずつやわらいでいく。環境を変えることが、回復のきっかけになる。それを実感する場面は少なくありません。もちろん回復のペースは人それぞれです。学校に通えなくなった人たちの体験談も、同じ状況の方の支えになるはずです。

通信制高校卒業後の進路|将来は閉じていない

「通信制を選んだら、将来が狭まるのでは」。そんな不安を持つ方へ、はっきりお伝えします。将来は閉じていません。

文部科学省は『不登校児童生徒への支援の在り方について』(令和元年通知)のなかで、支援のゴールは「学校復帰」ではなく「社会的自立」だと明確に示しています。どの道を通っても、自分らしく社会で生きていけるようになることが目標なのです。

通信制を卒業した生徒は、大学・専門学校への進学、就職と、多様な進路へ進んでいます。私の通信制の同級生たちも、税理士になった人、IT企業で働く人、美容師、地元テレビ局でプロデューサーになった人と、それぞれの道を歩んでいます。今いる環境がすべてではありません。

よくある質問

最後に、よく寄せられる質問にお答えします。

適応障害でも高校を卒業できますか?

卒業できます。通信制高校なら、体調に合わせて学習ペースを調整しながら、卒業に必要な単位を取得できます。3年以上の在籍と所定の単位取得が卒業の条件です。焦らず、自分のペースで進めることが大切です。

転校に診断書は必要ですか?

必須とは限りません。多くの場合、診断書なしでも転校の手続きは進められます。ただ、配慮を求めたい場合や状況を学校に伝えたい場合には、診断書が役立つことがあります。転校先に確認してみてください。

通信制高校から大学進学はできますか?

できます。通信制から大学へ進学する生徒は多くいます。大学受験に向けたサポートを行う学校もあります。通信制高校卒業後の進路・進学の実際については、通信制高校卒業後の進路・進学の実際もあわせてご覧ください。

体調が回復したら全日制に戻れますか?

状況によっては可能です。ただ、戻ること自体を目標にする必要はありません。文部科学省も支援のゴールを「社会的自立」としています。本人が安心して学べる環境を続けることも、立派な選択です。主治医や学校と相談しながら決めましょう。

学費はどのくらいかかりますか?

公立か私立かで大きく変わります。公立の通信制は年間で数万円程度から、私立やサポート校を併用する場合は年間数十万円程度かかることが一般的です。国の就学支援金を使える場合もあります。各校の説明会で総額を確認してください。

本人が通信制を嫌がる場合はどうすれば?

無理にすすめず、まず本人の気持ちを聞いてください。嫌がる理由が「通信制への誤解」なら、正確な情報を一緒に確認するだけで変わることがあります。決めるのは本人です。情報を渡し、選べる状態にしてあげることが、親にできるサポートです。

まとめ|今日できる3つのこと

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。最後に、今日からできる3つのことをまとめます。

  • 主治医に、学校生活の負担を相談してみる(医療と学校の連携の第一歩になります)
  • 通信制高校診断で、合うタイプを知る(環境調整の選択肢が具体的に見えてきます)
  • 在籍校の担任に、転入について相談してみる(手続きや単位の見通しが分かります)

そして、もう一度お伝えします。環境を変えてもいいのです。あなたは一人ではありません。そして、将来は閉じていません。焦らず、本人のペースで、次の一歩を選んでいきましょう。

出典・参考資料

この記事の内容は、公的機関の一次情報をもとに作成しています。適応障害や進路の判断は、必ず医師や専門機関に相談しながら進めてください。

  • 文部科学省『令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果』(令和7年10月29日公表・令和8年1月16日更新)https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm
  • 文部科学省『不登校児童生徒への支援の在り方について』(令和元年通知)https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
  • 厚生労働省「こころの耳」用語解説「適応障害」 https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1653/
  • こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)厚生労働省

不登校で通信制高校を選ぶ注意点

不登校生徒数は毎年過去最高を更新し、その不登校の子どもの受け皿になっている通信制高校。自由度が高いからこそ合った学校も見つけやすく、通信制高校に入ることは、再登校のきっかけにもなりやすいです。

ただし注意して欲しいことがあります。それが

「心のエネルギーが少ない状態のときに学校見学に行くと、最初に行った高校に決めてしまいがち」ということ。

これだと、複数校から検討できていないので、「入学したけど、やっぱり合わなかった…」というケースが少なくないのが現状です。

この失敗を避けるには、不登校の子どもを支える親が、先に複数の選択肢を持っておくことが重要。

そんな時に役立つのが、通信制高校の一括資料請求サービスです。住所を入力するだけで、通学圏内の学校のパンフレットを簡単に取り寄せられます。

各校の特徴や違いを把握しやすくなり、子どもに合った学校を見つけやすくなります。パンフレットがあることで、視覚的にも検討しやすく「この学校は違うな」見極めがしやすくなります。

本格的に学校選びを始めるまえにまずは、こうした資料請求サービスを活用してくださいね。

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当サイトの学校情報の内容に記載ミスや古い情報又は、新規キャンパスの情報がある場合は、お手数ですが下記の情報提供フォームからご連絡いただけますと幸いです。
>>通信制高校・サポート校情報提供フォームはこちら

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MEMO

失敗しない通信制高校選びで大事なことは複数の通信制高校から検討することです。その最初のステップが資料請求です。

でも自分の地域から通える通信制高校を探すのは大変だし、1校1校入力フォームに資料請求していくのも大変です。更に資料請求しても音沙汰も無いことも…。

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この記事を書いた人

通信制高校出身で生徒会長の経験を活かし、通信制高校・不登校について発信中。無料の不登校解決動画講座通信制高校選び方メルマガ講座 主催しています。

▶不登校→全日制高校退学→通信制高校
▶不登校・進路相談累計5000件以上
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